9 ページ9
・
翌朝、朝日の眩しさを感じて目を開けると横には誰もいなかった。
寝室を出てリビングに向かうが背の高い金髪男はいない。
「ねー、てっちゃん?」
「どこー」
お風呂場、トイレ、クローゼットも覗くが姿はない。
ブブッと、持っていた携帯が通知を知らせる。
てつ起きた?鍵ポストに入れといて
淡白な文字。
てっちゃんはいつも私と2人でスタジオに入るのを嫌がる。
私たちがこういう関係になっていることをどうしてもメンバーには知られたくないらしい。
口では嫌だと言いながら誘われたら断れない自分にため息が出る。
何度もこの関係を辞めようとしたが、気づいたら私たちはまた体を重ねていて。
2人ともこの関係性に依存してしまっているようだった。
「あ。」
てつ家を出て乗ったタクシーの車内で思い出す。
LIVEDVD、借り忘れたな。
・
「おはよ〜ごめん、遅れまワブッ!?」
てっちゃんの家から1度自分の家に帰ってシャワーを浴び、着替えて化粧を直してからスタジオに向かったら1時間弱遅刻した。
スタジオのドアを謝罪と共に開けると視界が真っ白になる。パイ投げが見事顔面にクリーンヒットしたのだ。
「Aおはよう!」
「オ、オハヨウゴザイマス…」
「遅かったやないのォ」
「ハイ、スイマセ」
べちゃ
謝る間もなくもう1つパイをくらう。どうやらレイクレ恒例の遅刻ドッキリのようだ。
「まぁ、一旦ここ座りよ」
「ちょまってごめんって!笑」
強制的に椅子に座らされ、周りには両手にパイを持ったメンバーに囲まれている状態になってしまった。
「まずは遅刻した理由から聞こか!」
「お風呂はいってた」
べちゃ
「ウッ」
来てから5分と経たずどば師匠から3回目のパイをくらった。
「まぁまぁお前ら落ち着けって、女の子やし準備にいろいろ時間かかるんやろ、、」
「たかし、!」
たかしがかばうようにフォローをいれてくれた。これでもう解放され、、
べちゃ
「なわけないやろォオオ!!?」
「ですよねー!泣」
たかしの煽りスキルが高すぎる。
ていうかそもそもてっちゃんが一緒に起こしてくれたら遅刻せぇへんかったのに、
と思っててっちゃんを睨んだ。
目が合う。
私の表情から言いたいことを察したのか突然笑いだして
「お前ブッサイクやなぁ!笑」
と言い私の顔面にパイを押し付けた。くそが。
「てつまじでコロス、、」
・
282人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あいう - 面白いからいっぱい更新してほしい!!です (3月27日 23時) (レス) id: 9d9e909624 (このIDを非表示/違反報告)
か - 最高 (1月30日 11時) (レス) @page30 id: 4b027b8348 (このIDを非表示/違反報告)
す - 大好きです!面白すぎました!!更新お願いします!!お願いです、!! (11月16日 23時) (レス) id: 25b83695bb (このIDを非表示/違反報告)
ほえ - 更新待ってます!頑張ってください (2021年11月19日 16時) (レス) id: c9c36d94f1 (このIDを非表示/違反報告)
鶴舞しゅん(プロフ) - 応援してます! (2021年10月25日 16時) (レス) id: 94c5de59b2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:4したか | 作成日時:2021年8月16日 5時