よぉ暇人【レイクレ】 (ページ8)

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「はい、着きました〜」

「、、ありがとうございました」

車から降りると、
タバコ吸ってくから先に部屋入っといて、と言って部屋の鍵を渡される。
この鍵の写真撮って拡散してやろうか。

部屋に入るとてっちゃんの匂いが広がった。ルームフレグランスの匂いと男の人の匂いが混ざってる感じ。
この匂いは案外嫌いじゃない。

ソファに腰掛けテレビを付ける。
見たことも無いサスペンスドラマの3話だった。
ドラマって毎週見なきゃいけない感が強くて、飽き性な私は大体途中で見るのを諦めてしまう。

ただ流れている映像をぼーっと見てると、玄関が開く音がした。

「なにそれ」

「サスペンス。話全くわからん」

「やろうな笑」

てっちゃんてドラマ見んの？と聞くと、
1週でも見逃すと話わからんくなるから大体途中でやめる。と返ってきた。

同じような考えをしてたことに驚いてつい笑みがこぼれる。

てっちゃんは荷物を置くと、私の隣にドカッと腰掛けた。
お互い無言のままで、テレビに目を向ける。

「、、こいつが犯人やな」

数分の沈黙を破ったのはてっちゃん。

「ちょっとしか見てへんのに分かるわけないやろ笑」

「俺はこういうのわかっちゃうんよな」

何言ってんねん、とてっちゃんの方を見て笑うと、てっちゃんもこちらを見ていた。

綺麗な一重に吸い込まれて目が離せなくなる。

手が伸びてきて、てっちゃんの長い指がするっと頬を撫でた。

おもむろに顔が近づいてきて、

さっきまで吸っていたたばこの匂いが鼻につく。

あぁ、結局こうやってまた、体を許してしまうのだった。

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