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DATE14 ページ15

レコさんの反応に続いて、各自が各々の反応を見せる。

恐怖を露にする者、弱気になる者、自分なりに考察する者、特に変化が見られない者。

私は、一番最初の例に当てはまるだろう。

まだ冗談だと信じたい自分がいたが、カンナさんの話を通して…あの最初の試練は本物だということを突き付けられた。

そうなると、もういつ自分の人生が終わってしまうのか、そればかりが頭を支配するようになってしまう。

気づけば、私は先ほどのカンナさんのように酷く震えており、それを抑えるさめに隣にいるトクの手を強く握り締めていた。

手を繋いでも、震えは止まらなかった。

___そして気づいた、彼女も…トクも震えていることに。

思えば、トクの心だって今はボロボロじゃないか。

私のせいで偽名の作戦は失敗し、信用はだだ下がりで、しかも死と隣り合わせの状況で。

何時もへらっとしているようで実は冷静な、頭の回転の早いトクでも、人間である以上は恐怖がつきまとう。

そうして今考えると、どこかおかしかったではないか。

いきなり偽名なんて持ち出して、いつバレるかもわからないのに。

あの愚行は焦りだったのかもしれない。



A
「……トク、私も、私もトクを守るから」



トクを安心させたい一心で、出任せを口走る。

こんなか弱く頼りない私に、自分の身すら守れない私に、彼女を守るなんて大役は出来ないだろう。

でも、今だけ嘘をつく。



トク
「……すまん、アタシが守るべき立場なのに」



申し訳なさそうにするトクだが、幾らか顔色がよくなった気がする。

私の嘘でも通用してしまう程、彼女にはガタがきている。

正直、心配でならない。



ケイジ
「とりあえずあれだ、お互いここで手に入れた物を確認しないか?」


カイ
「良い案ですね」


トク
「ほー…成る程ねぇ」



こういう案が出るということは、ここに来るまでに何かしら手に入れたものがある、ということだ。

しかし、私達が手に入れたものは何もない。

タブレット端末は机に固定されていたし、持ち運べるようなものは今まで見てこなかった。



Qタロウ
「ザッツちょうどええ、言おうと思ってたんさ。こんなもん拾ってよぉ」



Qタロウさんはそう言うと、どこからか箱を取り出した。

木でできた大きな箱で、一辺が30cmほどの立方体になっている。



ギン
「でっかい箱だニャン!」


トク
「なんか入ってそうだね」


ナオ
「スイカ一つは入りそうですね…」

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作者名:sk | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年6月25日 22時

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