鬼殺隊士達の歪んだ愛。【鬼滅の刃】

時透無一郎　監禁型 ページ7

無「…ねえA。Aは僕の事好き？」

鎖に両手を吊るされる君が、心底愛おしい。

『うん…』

ジャラリ、と鎖が音を鳴らす。

真っ白でお世辞にも広いとは言えないこの部屋に僕の声が響く。

無「僕もだよ。有難う。」

窓から反射した月の光が視界を照らす。

無「可愛いね。A。」

そう言ってAの頬を撫でる。

『うん…。あり、がとう。』



いつからこんな事になってしまったのだろう。

両手に鎖が繋がり、狭く息苦しいこの部屋に、もうどれくらいいるかさえ分からない。

何日かな気もするし、何年かな気もする。

ただ一つ分かるのは、此処からは出られない事だけ。

何度助け呼んでも、来るのは楽しそうに笑う無一郎だけ。

『…はぁ』

救いようの無い惨めな私に、自分でもため息が出る。

『此処何処かなぁ…いつ帰れるのかなぁ…』

一度、脱出を試みた時もあった。

だけど、どんなに足掻いても鎖は音を鳴らすだけで、手首から離れる事はなかった。

───ガラッ

無「おはようA。」

『おはようございます…』

嗚呼、また今日も。


偽りの恋情を抱かなくてはいけないのか。

竈門炭治郎　過保護型（前編）→←胡蝶しのぶ・胡蝶カナエ　暴力型

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