鬼殺隊士達の歪んだ愛。【鬼滅の刃】

時透無一郎　狂気型 ページ5

『無一郎、大好きだよ』

Aと出会って半年。

彼女は、事あるごとにそう言う。

無「ふーん。あっそ」

でも僕は素直になれなかった。

毎回興味が無いような反応をしてしまう。

『あっそうだ！この後お団子食べにいこ！』

無「やだ。」

『…そっか。あのさ、無一郎。』

無「何。」

『いつか笑った表情．私に見せてね。』

無「…」

みせたいよ。

僕だって。

でも、勝手に冷たい態度をとっちゃうんだ。



『それは照れてるんじゃないの？』

ある日、これは友達の話───

と嘘をついて、この事をAに相談した。

自分の事とは露程も知らないのに親身になってくれたAが、また好きになった。

無「…照れる？」

『うん。好きな人を前にすると、照れちゃって素直になれなくなるの。』

無「…何それ。馬鹿みたい。」

自分で自分の行動を馬鹿の様だと思ってしまう。

『だから、素直になる…そういう事も大切なんだよね。』

無「そしたら、その人は喜ぶの。」

『うん…きっと、凄く嬉しいと思うよ。』

無「…そっか。」

その瞬間、鮮やかに赤黒い液体が飛び散った。

ポタポタと垂れる液体。

首と胴体が分かれるA。

無「…ねえ、A。僕、君の事大好きだよ。」



無「…これなら恥ずかしく無いや。ずっと言えちゃうね。」

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