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「初めまして、悠介の父の仁坂騎士と言います。そしてこっちのむすっとしてるのが…」
むすってなんかしてないだろ、と隣にいる悠介さんが口を挟む。
「…仁坂悠介です。宜しく」
どこか素っ気ない態度で言う彼に「何恥ずかしがってるんだよ悠介」と父親がちょっかいを出すと「だから違うって」と否定をした。
「こちらこそ初めまして、Aの父の立花浩輔といいます。」
「Aの母、立花真奈美です…ほら、あんたも」
肘でちょいちょい、とちょっかいを出すように言う母に少しイラッとしながらも私は「立花Aです。」と素直に自己紹介をした。
「あの…仁坂さ、…悠介さんは、何処の高校ですか?」
「普通に、家の近くにある高校」
「あ、そうなんですか…わ、私もそんな感じですよ…やっぱ、皆そうですよね…あはは」
いや、高校の名前を教えて欲しかったのに。
中々会話が弾まないなぁ…やっぱり、私なんかが政府通知の相手じゃ嫌だとか?それとも、悠介さんには既に永遠を誓い合った恋人がいるとか…!
「コラ、悠介。Aちゃん困ってるだろ。もっと話してあげないと」
それを見兼ねた悠介さんのお父さんが悠介さんに注意をかけると、「分かってるよ」とこちらに向き直る。
「何か趣味は」
「え、趣味はそうですね…一応、お菓子作りなんかをよくします。」
「お菓子作り…好きな食べ物は」
「好きな食べ物…私は甘い物大好きなんですよね〜苺が好きですかね!ショートケーキが好きです!」
「苺…」
なんだか面接官と面接を受けに来た人みたいな受け答えになってしまったが、一応会話は成立した。
それに、私が好きな食べ物を苺と発した途端、なんだか頬を緩ませた気がする。
彼も苺が好きなのだろうか。
「あの…悠介さんも、苺とか…好きだったりします?」
違かったら困るから、一応聞いておくと彼は静かに「苺大福とかはよく食べる」と頷いた。
「苺大福かぁ…美味しいですよね!和菓子屋さんのとかのはもう絶品ですし、最近ではコンビニとかでもよく売ってますよね!」
「あぁ…和菓子屋の苺大福なら、ここの近くにある和菓子屋のがオススメだな」
「そうなんですか?後で買いに行きましょうよ!」
「あぁ…うん」
良かった。会話が弾んだ…かな?
好きな物が同じだと会話もやっぱり弾むんだ…
私達が会話を弾ませていると、仁坂さん家族はほっとしたように笑っていた。
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Sakura(プロフ) - 続き楽しみにしております (2020年5月4日 10時) (レス) id: 8625e8b290 (このIDを非表示/違反報告)
白桜姫 - 続き楽しみにしてます^ ^ (2019年1月9日 15時) (レス) id: 65e85aeb0b (このIDを非表示/違反報告)
もあ(プロフ) - ああああありがとうございまーーーーーーーーす!!!!ご馳走さまです!!仁坂小説少ないからとてもとてもとても嬉しいです!!これからも楽しみにしてます!!! (2018年7月22日 21時) (レス) id: d9e1869a67 (このIDを非表示/違反報告)
アホ毛(プロフ) - もあさん» ありがとう御座います!!続き書きましたぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ (2018年7月22日 14時) (レス) id: 0f7cc4564e (このIDを非表示/違反報告)
もあ(プロフ) - 好きです!続きお願いしまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ (2018年7月21日 14時) (レス) id: d9e1869a67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アホ毛(U^ω^)わんわんお! | 作成日時:2017年12月9日 23時