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「手前、何で此処に来たんだ?」




あの後、姐さんは私達二人の時間を作るとか何とかで、仕事へ戻った




「勧誘されたから」


「勧誘?」




「殺し屋だから」




驚くか怖がる、それか両方の反応をすると思った




「へぇ…」




驚く事も、怖がる事もしない彼に、私が少し驚いた



「驚かないの?」



「驚かなきゃ、いけねェ、のか?」


「何で私に聞くの」




何て面白い子なんだろう。思わず噴き出した




「何時から遣ってたんだ?」


「十歳。もう何百人も殺してる」


「そうか」




彼の反応は落ち着いていて、何故かそれが面白かった




「中也は?殺した事ないの?」



「あァ。でも、これから殺す事になるんだろうな。稽古だってしてるし」




稽古かぁ…した事ないな



最初の仕事では、お兄ちゃんを見ているだけだったし、それからの単独の仕事等は凡てを勘に任せていた



しくじった事はなかった



だから、殺し(これ)が私の才能なんだと気付いた




「中也って、何で帽子と手袋してるの?」




何気なく効いたそれで、彼は俯いた



「気持ち悪いって、云われたから」




__気持ち悪い?

四→←二



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作者名:MIA | 作成日時:2017年7月5日 21時

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