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五十四 ページ5
「A？」
「……」
返事をせず、唯黙って突っ立っている。Aの目は何かに怯え、悲しんでいる様に見えた
姉妹みたいだね…姉妹…兄妹？そこに繋がったんだろうか。多分、兄貴の事を思い出したんだ
俺はAの傍まで歩き、そっと抱き締めた
「俺が居る」
「…ぅ、ん…」
「チュウヤ…とても恰好いいわ！」
エリス嬢の言葉で俺とAは目を丸くした
「私もチュウヤみたいに恰好いい人と結婚したい！」
「私じゃ駄目かい？」
「リンタロウとは絶対に厭よ！」
何時ものペースに戻り、気付けばAも自然と笑っていた
本当は俺も、マフィアに戻ってきて欲しい
そんな事、云える筈ない。目の前から居なくなる事より、嫌われる事の方が辛い
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作者名：MIA | 作成日時：2017年7月5日 21時
