68. ページ23
Aside
さっきまでイベント会場だった、丘の上の静かな広場にはもう人はいなくて、
代わりにさっきよりもさらに鮮明になった星空があった。
「…綺麗…」
…本当に、何やってるんだろう。
我ながらめんどくさい女だと思う。
でも、これ以上零といたら
…自惚れてしまう。
だってこれじゃあまるで……
「…零もまだ私のこと…」
「…私のこと、なんだ?」
「れっ…ッッ!?…わっ…」
唐突に聞こえた零の声。
慌てて振り返ろうとしたせいで、
芝生の柔らかい地面に足をとられてよろけてしまう。
「おっ……と…
全く…お前はいつまでお転婆娘でいるつもりだ?
まあ…俺としてはそうやって笑顔でわたわたしてるお前も好きだが。」
倒れそうになった私を支えた零は、
するりとその腕を私の肩に回した。
「一度、お前がピクリとも笑えなくなったときはこっちが泣きそうだったよ…
…今まで何度、お前の笑顔に救われたか」
零はそう言って苦笑する。
「…なんでいるのよ……先行っていて…って…」
「こんな夜にお前を1人で歩かせるわけないだろう。」
「またそういう事を言う…」
「いいだろう。
…惚れてる女の前でくらい、カッコつけさせてくれ」
「…ぇ…?」
…聞き間違い?
そう思って顔をあげれば、吸い込まれそうな蒼い瞳と視線があう。
零は、たまにしか見せないあの柔らかい笑で言った。
.
.
「…好きだ、A」
360人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
真柚(プロフ) - アオさん» 前回に続き何度もすみません…ありがとうございます!! (2018年5月27日 23時) (レス) id: 8ec7fb59c7 (このIDを非表示/違反報告)
アオ - 58の夢主sideの「どうかした?」が、「どうしかした?」になっています。 (2018年5月27日 14時) (レス) id: 82f5449f8d (このIDを非表示/違反報告)
真柚(プロフ) - 明里香さん» ありがとうございます!助かりました<(_ _)> (2018年5月18日 20時) (レス) id: 8ec7fb59c7 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。その旨ではなく、その胸です。 (2018年5月17日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:真柚 | 作成日時:2018年5月16日 13時