輝きのセレーネ ページ38
『そういえば、Knightsの皆は?』
レ「あいつら凄い茶化してくるんだよ〜半ば強制的にここまできたし、何してるかは知らん!」
『あはは…そりゃあ、あんなことすれば誰しもそんなこと…』
下足箱から靴を取り出して上履きに履き替えた
内履きは下足箱に入れて扉を閉めた
群青色はどんどん空を飲み込もうと半分も埋め尽くされている
レ「特にナルはな〜、あいつ恋バナ好きだから」
『そうだね、凛月とか割とノリノリそう』
レ「そうだな」
どんどん会話が途切れていく
話すことがないのでは無くて、話すことがあるからどこをどうやって繋げようか考えているのだ。
きっと。
今日はお月様がよく見える満月の夜。
私のお月様は見つかりますか?
いいえ、私にはもう既にお月様存在はあったのです。
『……』
レ「なぁ、そういえばお前輝きは取り戻したのか?」
『ううん。見えないよ。』
レ「そうなのか、昔と変わらないから戻ったのかと思ったのに……」
『ごめんね。きっと輝きは輝きだけは取り戻せないかもね。』
輝きだけは。
お月様は見つかったし、君がそばにいるならいいよ。
レ「…ゆっくりでいいよ。お前のは失ったんじゃなくてトラウマからきてるんだろ。いつかまた見えるって」
『レオは気づいてたんだね、トラウマで見れないの、でもお月様が私を照らすなら今はまだそれでいいよ。もう女神にはなれないけど』
レ「お月様か…なぁ、お願い聞いてくれないか?」
『どしたの?改まって…』
レ「ずっと好きだったんだ。誰よりも愛してる。だからお姫様、ずっとそばにいてくれ。一生大切にするよ」
片足を地面につかせ掴んでいた私の右手にキスを落とした
月の光で反射してなびく金色が綺麗だった
これは告白というよりプロポーズでは?と突っ込みたいところだけれどやめよう。
『はわ……ぁ……』
レ「……返事してくれ…結構恥ずかしいんだけど……」
『……ごめん、つい綺麗で見とれてた。レオの髪って月の光で反射して金色に見えるからさ
あと、私はお姫様なんかじゃないよ。女神でも無いけど、だから跪かなくてもいいのに。』
レ「A……」
『んふふ、さっきの仕返しだよ。そんなの聞かなくたって分かってるでしょ?だって傍から離れらないんだもん』
私はしゃがんでレオと同じ目線になり唇を奪った
にやりと悪い笑を浮かべる私に対してレオはぽかりと呆然としていた
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作者名:うななちゃま | 作成日時:2023年4月27日 0時