輝きのセレーネ【月永レオ】 (ページ32)

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輝きは消えたページ32

深呼吸をすると曲が流れだす

ﾁｶﾁｶｯ

『……っ！？』

何がおかしいなんなのこれ
視界の輝きがいつもはあるのにどんどん消えてゆく
どうなっているの。
ライブ時は普段より輝きが見られる
こんなの普段の夢ノ咲と変わらない…ううん。もっと酷いことになってる

英｢何がおかしい、君かい？Aをああしたのは｣

｢君もわかってるだろうに、あの子は異様だと｣

英｢もしあの子が異様だとすればこの夢ノ咲が根本的におかしいよ。だからこそ僕たちが革命を起こすんだ｣

｢わかってるじゃないか、その革命とやらに協力してあげる。まずは女神を処刑し、夢ノ咲を正す｣

英｢あの子を敵に回したつもりは無いのだけれど？｣

｢女神は誰の味方でもないのだとさ、｣

大切に、完璧に歌わないと。
レオが居ないけどしょうがないよ、
規定時間が過ぎると罰金。そして来るかも分からないのに

『あ……！？』

英｢A！｣

曲が分からない、色が、輝きが……無い
ずっとあったよ金色でキラキラで大切な音が。
錆びて崩れ落ちて曲の原型を留めなくなってしまった

『〜〜っ♩ﾞ！！』

英｢A！今すぐ歌をやめなさい！｣

嫌だこの曲だけは最後まで歌いたい

『〜♪ﾞ！！』

英｢っ……まるで金属同士がぶつかり合ったような痛さだね…あれでは僕の声は届かないよ｣

｢予想通りだ。女神の弱点なんて結構単純に見つけれるんだね｣

会場がざわめき私を白い目で見た
絶望した
心無い言葉が飛んでくるのが聴こえる
酷い雑音だよ

｢何あの子｣

｢女神なんて大したことないじゃん｣

｢酷い声｣

｢他のアイドルだしてよ｣

｢見に来て損した｣

｢しねばいい｣

嫌……

『♪ﾞ！！♬ーーーー！！！！』

レ｢A！！｣

英｢月永くん！Aちゃんが待っていたんだよ…遅いじゃないか！｣

レ｢講堂に入れて貰えなかったんだよ…今無理やりにでも来た所だ！｣

英｢月永くん、君ならあの子を止められるんじゃないかな｣

レ｢あぁ、頑張ってみるよ｣

雑音が消えると同時にお客さんもいなくなっていた
私にも英智くんにも当事者なのに何が起きていたのか分からなかった
分からないように仕向けられていた
分かるのはそれを仕向けた本人だけ

私をステージから置いていかないで…

そして、女神は処刑された

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