輝きのセレーネ【月永レオ】 (ページ21)

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輝きは拗れて、ページ21

レ｢ふふふーん♪｣

『……』

アップテンポで誇り高い曲調の音が聴こえる
私の隣で殴り書きしている紙がまた散らばっている
もし、私が答えを導かなければ彼はどうなるだろう
また壊されてしまうの？今度こそ死んで跡形もなくなるの？

レ｢何見てるんだよ。何か用か？｣

『…なんでもない』

レ｢答えは決めたのか？あと、1週間も無いだろ｣

『…決めないよ。』

レ｢人質が居るのに？｣

『どうなるか分からないのによく平気でいられるね』

レ｢そんなこと考えてる暇があるなら作曲する｣

デュエルが開催されるまで残り1週間を切っていた。
そんな私は何も考えないようにずるずると過ぎていく時間に身を乗せていた。
アイドルの私はどうしたらいいの。
みんなは私をアイドルの座から下ろさせようとしてるの。

何とも思ってないような口ぶりで淡々と話す彼、
どうして私の前では大人しくなるのかな。
嫌われてるのかな。

『……どうしてこうなってしまったのかな。』

レ｢誰のせいだろうな。｣

ちくちくと胸が痛い
どんどん怒りが沸騰してきた気がしてどうにかして抑え込んだ。
変な感情になるのは昔から変わらない。

『死ぬ前より話が噛み合わないね』