輝きは続かない ページ11
泉「で、なんで水浸しなわけぇ?」
『人魚さんに落とされた。』
泉「意味わかんないんだけど、着替えなよ。タオル貸してあげるから」
ついてきて、と言われた為足をぺたぺたさせながら後を追った。
着替えが入っているロッカーまで向かう
一瞬の煌めきも今はただ冷たいだけ。
輝きを見ることに代償は必要なのかな。
『下着の替えあったかなー…』
泉「……はい、タオル。部屋で着替えなよ」
『せなハウスで着替えていいの?』
泉「うん。外で待ってるから」
せなハウスに入り着替える
下着とか色々持ってて良かった、念の為に入れておいたものだ。
全身の水分をタオルで吸い取り、ジャージに着替える
チクタクと時を刻む音の他に髪に殴り書きをしているような弟が聞こえた。
『……なんでいるのかな』
レ「お前こそ、何でジャージなんだ?」
『見ればわかる、濡れたから。』
レ「へぇ、それで男に気付かずに着替えたのか」
『……悪い?』
レ「あぁ、お前女の自覚持てよ」
どうしてここにいるのかは分からないが、何だかこの人に自分の裸を見られたところでなんの感情も湧かなかった。
そもそもこの人は見ていないから。
さっきまでこちらに背を向けて作曲していたのは見えていた。
緑の眼光はこちらを見つめる
『……』
レ「聞く耳を持たないのか?それともおれの事が嫌いか?」
『考察はご自由に。』
レ「へぇ…」
『何?その不服そうな顔。』
レ「お前本当に誰に殺された?おれなのか?あの曲のせいで死んだのか?」
苦しそうな表情でこちらを見つめてくる
私にも分からないんだよ。
分からないこと聞かないでよ
どうして泣きそうな顔してるの。
『またその話…知らないよ。』
レ「なんで教えてくれないんだよ」
『ごめんなさい』
レ「謝るってことはそういう事なのか?おれがお前を殺した原因を作ったのか?」
『……』
レ「何か応えてくれよ!」
泉「騒がしいと思ったら…なんで王さまがいるわけぇ?」
扉に寄りかかり腕を組んでいる
この修羅場を乗り越えるにはどうしたらいいだろう
また下を向いて立ち尽くした
掴まれた腕がじんじんと痛い
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作者名:うななちゃま | 作成日時:2023年4月27日 0時