素直になりたいのは君のせい2【月永レオ】 (ページ16)

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七光りもどきページ16

蒼｢姉さん、相談したいことあるんだけど｣

『何？改まってどうしたのよ？家出るつもりとか？』

蒼｢そんなんじゃなくてさ！俺一応演劇科だし。今も俳優として活動してるけどさこれ以上隠してられないような気がして…｣

『何を？もしかしてスキャンダルにでもあった？』

突然家に押しかけてきたと思えば改まって話し始めた
それなのに私はめっちゃ部屋着でアイス食べてるなんて申し訳ないな

蒼｢あー…それも近いっていうか近いかも。ほら、姉さんアイドルだったじゃん？
だから同じ｢千波｣で、顔も似てるって噂になってきてて…！ネットでもそういうようなこと言われててさ。｣

『…』

蒼｢姉さん。本当のこと言うべきだと思う？｣

『それはあんたの自由だよ。でも七光りみたいなこと言われるのはこっちからしてはイラつくけど。
私はステージを降りた身だからね』

どうでもいいとは思わないが、今の私にはどうにもできない話だと思う。
確かに隠してる身としては苦労も沢山ある。もう言っても大丈夫かなんて考える時もしばしば

レ｢まーバレるのも時間の問題かもな。お前時々ネットで｢らしき人を見かけた｣なんて書き込まれてることあるぞ｣

『うそ…』

蒼｢この前姉さんに貰ったグッズたちさ。同じグッズで、見た目が今の姉さんと一緒だったんだよね…そいつがブスの同担とかありえないって書き込んでて、最近のヲタク怖いんだけど｣

『それ私、JKに悪口言われた』

レ｢誰そいつ殴っていい？こいつに悪口言っていいの俺だけ｣

『きもい、やめろ』

バレたらどうなるんだろ。
いなちゃんは受け入れてくれるかな。
世間はどうなるだろ。この私が千波Aなんて失望されそうで怖い。

レ｢お前変なこと考えてるだろ〜昔はアイドルである前に学生だって言ってきたけど、今はそうにはいけないからな〜｣

『考えてないわよ…』

蒼｢レオさんはただのアイドル兼作曲家。姉さんはただの一般人｣

レ｢そう、アイドルはファンを笑顔にするものだからな〜。俺が彼女もいて同棲しててなんてバレたらアイドル失格なんて言われるな！｣

蒼｢そんな、でもそう思う人は沢山いるかもしれないけど俺は思わない、推しが姉さんの彼氏だったなんてびっくりしたけどね〜｣

『蒼太…』

レ｢お前いい子だな〜昔より成長したな〜よしよし〜｣

蒼｢わっ…やめてよレオさん…！｣

胸の奥が締め付けられる
不覚にもレオが頭を撫でてるところがにキュンとしたなんて思いたくないね