素直になれないのは君のせい【月永レオ】 (ページ9)

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ステージ上のアイドルページ9

あ｢そこ振り間違えてる。｣

『うえ～ぇ』

息を切らし、その場に倒れ込む

近くにあんずがよってきた

あ｢先輩大丈夫ですか…？｣

『ごめん、流石に頭がこんがらがって訳わかんなくなった』

クリスマスにライブをすることになったため今猛特訓で新曲の練習をしている

容量はそこまで良くないため、覚えるにはちょっと時間がかかるのだ

あ｢A先輩は振りのしなやかさとか正確さはピカイチなんですけど…振りの間違えや忘れが多いです｣

『そう、だから人一倍繰り返して身体に染み付くまでやらなきゃいけないからね』

いつもそうやってきた。努力に勝る才能はない

部屋の隅に置いていたスポドリを飲んだ

あ｢そうですね、先輩はソロなので間違えてもカバーをする人もいませんし｣

可愛いからって爆弾を投下するな

可愛いから許すけど

『そう、私も本当はソロじゃない方が良いと思ったけどね。女の子が私しかいなかったから仕方なくって感じ』

あ｢そうだったんですね｣

少し悲しそうな顔をした

『うん、じゃあ、続きからやろうか』

あ｢あ、あの先輩…｣

『ん、何？』

あ｢もし私がアイドルとして転入してきたら先輩は私とグループを組もうと思いますか！｣

『え、…うーん…どうだろさっきの話も1年の時の話だし、今グループを組んだとしても私は足でまといというか、正直もうアイドル辞めようかなって思ってて』

正直なところアイドルを辞めようか迷っている

ただ人を楽しませることだけがアイドルじゃなかった

昔の夢ノ咲は殺し合い、戦争を繰り返し負ければアイドルとしての人権を失う

私は疲れた。もう戦力がない

Trickstarが現れて、あんずが現れて正直嬉しい

だからもう

あ｢アイドル、辞めるんですか…！？｣

唐突な告白にだれも驚きを隠せないだろう

『まだ迷ってるだけ、辞めても夢ノ咲卒業したら何しようか決まってもないしトリスタの革命で何か変わるかもしれないからね』

好きだったイラストも続けていきたいところだけど

歌うのは好きだしそのまま歌手になるのも良い

大学に行って勉強するのもあるけど

1番は私これからレオとどうなるのだろう

卒業してもこのままなの

あ｢そうですか…｣

『そんなに落ち込まないで、まだ現役だしバリバリアイドルの仕事はこなすから』

今は何も考えない

アイドル以外の仕事も楽しいから