キラキラ輝くアイドルに！【明星スバル】 (ページ46)

今日:38 hit、昨日:24 hit、合計:9,412 hit

カペラの喪失ページ46

『……』

あ「Aちゃん、辞退……するしかないかな、無理してステージに立ったりなんかして、もっと悪化しちゃうよ」

『立つよ、ステージに。今立たないとそれこそ私の人生は終わるの』

医務室に運ばれた私はソファーに横たわっていた
いつの間にか止血していて、身体はだるいけど絶対にステージに立たなきゃいけない。
冷房の効いたひんやりした空気に私の冷静さを取り戻す
Trickstarのみんなは何処だろ。

あ「駄目。楽になるまで安静にしてて。」

『でも……！！あんずちゃんもわかってるでしょ…みんなを巻き込んでまでこんなとこしてるのに、私の都合で全部台無しにするなんて！』

あ「わかってるよ！分かってるから言ってるの！みんなAちゃんのことが好きだから！！誰もそんな辛い思いはして欲しいと思ってないんだよ……」

『分かってるならやらせてよ、！私の人生がかかってるんだもん！今度こそみんなに会えなくなるのに！！』

お互いの意見がぶつかり合って事はエスカレートしていく。
わかってるのに、わかってるから。
みんなに会えなくなるのが嫌だから。
スバルが遠くに行って、会えなくなっちゃうのが嫌だから。
何億光年も離れた星のように手の届かないところに行っちゃいそうだから。
私とスバルを繋ぎとめたアイドルをここで終わりにしちゃいけないんだ。

あ「それでAちゃんの体調が悪化したら元も子もないでしょ！？」

『っ……ほっといてよ！！やらせてよ！！私の最後のチャンスなんだから！！あんずちゃんの分からずや！！！』

ス「A！あんず！今ここまで声聞こえるけど何かあった？」

『スバル、私ステージに出たいんだよ。今日まで練習してみんなに協力してもらって…ここまで頑張ったんだよ』

あ「明星くん、」

ドアを勢いよく開け、少し息を切らしているようにも見える。
あぁ、私今スバルに迷惑かけてるんだ。
みんなに迷惑かけてるんだ。
罪悪感と倦怠感がどっと背骨にのしかかる
大声を出したせいか頭痛と吐き気が一気に増した

ス「Aの言いたいこと分かるよ。気持ちも分かる。でもあんずの言いたいことも一理あるんだよ。Aに辛い思いをしてまでステージにたって欲しくないんだから。」

『……うん。』

あ「本当に……本当に大丈夫だと言うならいいんだよ。でも心配なの。私の大切な友だちだから」

ス「A、ちょっと話そ」