7. 少し ページ18
○
「 僕もう一個上なので失礼します! 」
「 あ、ばいばい 」
下駄箱前で都築くん赤葦くんと話をした後
そのままみんな上履きを履いて階段を上る。
2年生は4階だけど1年生は5階にクラスが
あるので都築くんとは一旦分かれた。
そのまま私は赤葦くんと一緒に前から
そろ〜っと教室に入り、ドアすぐの
席に二人でストンっと座る。
「 今日朝から色々あった気がする 」
「 そうかな…? 」
「 木兎先輩に関しては赤葦くん慣れてそう 」
「 ほぼ毎日あんな感じだしね 」
赤葦くんは1週間の内5日間ほぼ毎日朝から
木兎先輩と登校して木兎先輩とお昼食べて
木兎先輩と部活して木兎先輩と帰る…?
みたいな感じなのだろうか。
私だったら途中で疲れそうだけどな。
やり遂げるのも中々凄い気がする。
「 赤葦くん大変だね 」
「 確かに、大変だと思う 」
「 木兎さんがあんな感じだから余計に 」
だろうね、なんて返そうとした時
赤葦くんは
「 でも木兎さんは全国で5本の指に入るスパイカー 」
「 そんな人の近くでプレーができる 」
「 いつもはあんな感じかもしれないけど 」
「 傍から見たら凄く光栄な事だと俺は思うよ」
と口を動かした。その時私は聞いて
本当に慕っているんだなって思ったし、
バレーに懸けてる物もあるんだなって。
「 そっか… 」
「 ごめん、変な事言ったかも 」
「 全然そんなことないと思う。むしろ、 」
「 赤葦くんをカッコイイと思ったよ 」
不意にカッコイイなんて口にした。
なーんだか最近私口緩いなぁなんて
思っていたら赤葦くんは驚いて。
「 ありがとう 」
「 青木さん今度試合絶対見に来てよ 」
そう言った。そういえば試合見る、
なんてこの前話をした気がする。
それこそ興味はあってもなんだかんだ
実習だのバイトだのでいつ行けるかとか
正直まだ分からないことの方が多い。
けどその時の私は
「 じゃあ、教えてよ次の試合の日 」
少し、赤葦くんに近づきたいと思った。
○
72人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫だと被る。じゃあどうしろと!?(プロフ) - 赤葦を書いてくれるとか神ですか?そうなんですね!?ほんと、顔がずっとにやけてます。ありがとうございました (2020年8月29日 6時) (レス) id: 96098a2a12 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:にゃぴ | 作成日時:2020年5月9日 23時