ケーキ ページ38
．
｢チェリー先輩！ 今日休みでしたよね？｣
｢暇だったんよ。ケーキ頼んでもええ？｣
｢構いませんよ。待っててください｣
髪を一つに縛り、エプロンを身につける。
ケーキを作るため準備をしながら、チェリー先輩の話に耳を傾けた。
｢そういやバビルスでの生活はどうなん？ 楽しい？｣
｢理事長のお孫さんが入学早々禁忌呪文唱えるし、使い魔召喚で先生召喚するし。他にも女生徒や女性教師にセクハラする悪魔とか、物盗む悪魔とか……とにかく大変です｣
｢なんや、ええなぁ。楽しそうやん｣
どこが、と呟きながら生地に生クリームを乗せ、伸ばす。
懐かしいなぁ〜と笑うチェリー先輩。
実はチェリー先輩も、バビルスの元生徒だったりする。
途中で退学したらしいが。
｢そや、例の探してた悪魔は？ 見つかったん？｣
｢今は理事長のSDとして仕えてるようです｣
｢会えたんや！ どうやった？ ちゃんと話できたん？｣
｢…最初は、迷惑ですって言われましたけど、今は……｣
ここまで言いかけ、口を紡ぐ。
あの時向けられた、優しい笑顔。
髪色も背丈も変わっていたけど、柔らかい笑顔は、あの頃と変わっていなかった。
魔界の言葉を教えてもらった時、難しい単語をいくつか並べると、あの笑顔で頭を撫でられた記憶がある。
｢凄いですね｣と、温かい手で＿＿＿＿
｢今は、なんなん？｣
｢……いいえ、なんでもないです。特に進展はありません｣
｢なぁんや、つまらんな｣
ぷくっ、と頬をふくらませるチェリー先輩。
ストロベリー、ブルーベリー、クランベリーと、次々フルーツを生地の上に乗せ、生クリームで覆う。
…オペラさんなら、もっと綺麗に作れるんだろうな。
入間くんとの特訓の際に出された、色んなフルーツが乗っかった、宝石のように輝いていたケーキ。
やっぱり、オペラさんには何ひとつ敵わない。
口論、知識、扱い方、ケーキの盛り付け方だって。
｢どうぞ、お召し上がりください｣
｢おぉ…ごっつキレイやん！ 腕上げたなぁAちゃん｣
｢…お手本になるケーキを思い出したので｣
うま〜！ と満足そうに、チェリー先輩はケーキを頬張る。
恥ずかしさと嬉しさが混ざり、口元が緩む。
私も食べようかな、クリームをすくったとき。
｢せや、そろそろ
｢入る気ないですよ。バイトで忙しいし｣
｢えぇー、入っときや！ 青春して損はないで｣
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ペグ(プロフ) - あまねさん» あまねさん、コメントありがとうございます！ご期待に添えるよう、精進します！·͜· ꕤ︎︎ (5月10日 16時) (
レス) id: a660ffe1a2 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 好きですぅぅ (5月9日 9時) (レス) @page45 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ペグ(プロフ) - めぇちゃりおる.⁠｡⁠*⁠♡さん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます！多忙期により更新が不安定ですが、暖かい目で見守ってください₍ᐢ‥ᐢ₎ ♡ (2月15日 15時) (レス) id: a660ffe1a2 (このIDを非表示/違反報告)
めぇちゃりおる.｡*♡ - この作品読んだ瞬間お気に入りになりました！！更新も楽しみにしてます！ (2月15日 14時) (レス) @page26 id: 094e17a662 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ペグ | 作成日時：2024年1月30日 22時
