プレゼント ページ36
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「どっすか先輩!」
「上手! 合格です!」
教えた通りちゃんと出来ている。
やはり、最初からちゃんと教えるべきだった と少し後悔をした。
「目は! 目はどうすればいいですか!」
「クララの目はぱっちりしてて大きいし、睫毛も長い。控えめメイクにしたいなら、アイラインは引かなくていいかな。薄い色のアイシャドウを塗るだけでいいよ」
「なるほど、やってみる!」
「あー待って! その色もいいけど、こっちの色はどう?」
先程使った紫のアイシャドウを手に取るクララを止めた。
ピンク系統で縛られたアイシャドウパレットをクララに差し出す。
「クララに似合うと思って。使ってみない?」
どうかな、とクララの顔を除く。
気に入らなかったらどうしようと一瞬不安が過ったが、どうやらその心配は要らなさそうだ。
クララは目をキラキラ輝かせながら、パレットを受け取ってくれた。
「かわいい! ほんとに使っていいの?」
「いいよ。なんならあげようか?」
「え! でも…」
「同じような色もってるから大丈夫。頑張り屋さんなクララへプレゼントします」
「Aありがとう! 大事にするー!」
クララは大袈裟に喜びながら、抱きついてきた。
これだけいい反応を見せてくれれば、こちらとしても応え甲斐がある。
自分の瞼でお手本を見せ、シャドウの練習に取り掛かる。
アイシャドウの色に合わせ、リップもプレゼントすると、クララはますます喜んでくれた。
トモダチと関わるのって、こんなに楽しかったのか。
「よし、こんなものかな。クララ、鏡見てみ」
「おおー! なんか映えてる!」
「学校にして来るなら、こういうメイクが一番いいよ。よく頑張ったねクララ」
と、手を伸ばし、クララの頭を撫でてみた。
いつも入間くんがクララにしているように。トモダチという新しい関係を教えてくれたのは彼だから。
誰かに撫でられたことが少ないから、上手くできたかは分からない。
恐る恐るクララの顔を覗くと_____
「Aがいい子いい子してくれた!」
目を大きく見開き、興奮気味に詰め寄ってきた。
反射で手を止める。が、クララは私の手を掴み、「もう一回!」と懇願してきた。
「もうしないよ!」
「ヤダ! もう1回! ワンモアプリーズ!」
「___ベイビーちゃん、ちょっといいかしら?」
突然、ライム先生がクララを呼び出した。
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ペグ(プロフ) - あまねさん» あまねさん、コメントありがとうございます!ご期待に添えるよう、精進します!·͜· ꕤ︎︎ (5月10日 16時) (レス) id: a660ffe1a2 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 好きですぅぅ (5月9日 9時) (レス) @page45 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ペグ(プロフ) - めぇちゃりおる.⁠。⁠*⁠♡さん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます!多忙期により更新が不安定ですが、暖かい目で見守ってください₍ᐢ‥ᐢ₎ ♡ (2月15日 15時) (レス) id: a660ffe1a2 (このIDを非表示/違反報告)
めぇちゃりおる.。*♡ - この作品読んだ瞬間お気に入りになりました!!更新も楽しみにしてます! (2月15日 14時) (レス) @page26 id: 094e17a662 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ペグ | 作成日時:2024年1月30日 22時