検索窓
今日:16 hit、昨日:62 hit、合計:6,733 hit

メイク ページ35







「クララ、メイクできるの?」
「…できる!」
「その自信はどこからくるんだ…」



とりあえずは、クララの頑張りに任せ何も手を出さないでおこう。待ってるね、と先に教室に戻る。
窓を開けたおかげか、異臭はほとんどしなくなっていた。
よかった、と胸を撫で下ろす。

教室に入った途端、怪訝な顔を浮かべたアズくんがいきなり詰め寄ってきた。




「おいウァプラ、あのアホは一体何をしているのだ」
「なにって、授業の課題に取り組んでるだけ」
「あれがか? ただふざけてるようにしか見えんが」

「クララだって分からないなりに頑張ってるの。そんな言い方しないで」

「だがっ……いや、すまない」




随分しおらしい。
まぁ、アズくんも非があれば素直に認めるいい子だし。
何より、入間くんが近くにいる。それが反省せざるを得ない大きな決め手となったんだろう。



「A、クララはどこに?」
「次の方法に取り組んでる」
「次は何を…」



と入間くんが言いかけたところで、教室の扉が開いた。
もうメイクを済ませたのか、と感心し振り向き、驚愕した。

不自然なほど白い肌に真っ赤な口紅、濃いチーク、ベタ塗りのアイシャドウ。

厚化粧の度を越している。
皆クララの顔を見た途端、お腹を抱え笑い始めた。




「最高!」
「壊滅的だな」
「いや、これはこれで…」
「え?」




なんと、クラスメイトの輪の中にアズくんも混ざり、こっそり笑っていた。
珍しい、とか思っている場合じゃない。
再びクララを輪の中から引っ張り、教室の隅まで連れ出す。




「私、なんかおかしかった?」
「ううん。でも、クララは他のメイクの方が似合うかも」
「そっかぁ…誘惑って、難しいね」




5回続けて失敗しているんだ。
そりゃ、自信もなくしてしまうか。
メイク落とし用のシートでクララの顔を拭き、気づく。
拭いても拭いても、おしろいが中々落ちない。




「クララ、これ何のおしろい使ったの?」
「水で顔洗ったあと、白い絵の具で塗った」
「え、絵の具!?」




なんて事だ、と頭を抱える。
気合いで拭き取ったあと、クララに先程使ったメイク道具を一式を並ばせ、説明した。




「メイクをする前に、必ず化粧水と乳液を使って保湿をする! 馴染んだあと下地を塗ってファンデに入る。その後にコンシーラー…いや、クララ肌綺麗だし必要ないか。最後にパウダーつけて、肌の土台作りは終わり。絵の具は一切使わない。メモしたあと、実践するよ!」

「らじゃー!」

プレゼント→←香水



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (34 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
72人がお気に入り
設定タグ:魔入間 , mirm , オペラ   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ペグ(プロフ) - あまねさん» あまねさん、コメントありがとうございます!ご期待に添えるよう、精進します!·͜· ꕤ︎︎ (5月10日 16時) (レス) id: a660ffe1a2 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 好きですぅぅ (5月9日 9時) (レス) @page45 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ペグ(プロフ) - めぇちゃりおる.⁠。⁠*⁠♡さん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます!多忙期により更新が不安定ですが、暖かい目で見守ってください₍ᐢ‥ᐢ₎ ♡ (2月15日 15時) (レス) id: a660ffe1a2 (このIDを非表示/違反報告)
めぇちゃりおる.⁠。⁠*⁠♡ - この作品読んだ瞬間お気に入りになりました!!更新も楽しみにしてます! (2月15日 14時) (レス) @page26 id: 094e17a662 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ペグ | 作成日時:2024年1月30日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。