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翌日 ページ18







昨晩、目がヒリヒリするほど泣きじゃくった私は、朝から後悔した。
目は腫れるし鼻は詰まるしで最悪だ。
感情を抑えられなかった私が悪いのは重々承知している。
しかし、私ばかりが悪いというのはどうもいただけない。

オペラさんだってあんな言い方、しなくてもよかったはずだ。最初こそ私が全て悪いと自己嫌悪に浸っていたものの、冷静になるにつれだんだんが腹が立ってきた。




「あんのクソ念子…覚えとけよ…」




ふっくら腫れた両目を冷やしながら登校する。
遅刻をしてしまうが、こんな醜態を晒すよりはよっぽどマシだ。

目の赤みや腫れが大分ひいたところで校内に入る。
どうやら既に、お昼休みの時間に入っているようだ。


「今日のランチ、ハズレだったわ」
「そう? 美味しかったよ」
「うそ、あのソースの味変だったよ」
「子供舌だな」
「子供だよ」


なんて会話が飛んでくる。
朝ご飯を食べて来なかった自分を叱りたい。
ぐぅ、なんて情けない音が鳴り、意味もないのにお腹を殴った。

今からでも食堂に行けばパンくらいは食べられるかな。
気恥ずかしい思いで食堂へと踵を返した時。




「あれ、A?」




ちょうど、入間くんたちがいた。
「おはよ」なんて返すも、正直気まずい。
入間くんは、一部オペラさんとのやり取りを見られているから。

入間くんの隣にいたアズくんが、呆れたように口を開く。




「貴様、今頃登校か? カバンはどうした」
「忘れた」
「はぁ? 何をどうしたら忘れるんだ」
「近頃忘れっぽくて」




そんなやり取りをする中、助走をつけこちらに向かってくるクララを私は見逃さなかった。
飛び乗ろうとジャンプしたクララをしっかり受け止める。



「Aおっはよー!」
「おはようクララ、元気ねぇ君は」
「えへへーそれほどでも……あれ?」



先程まで頬ずりをしていたクララの動きが止まる。
私の顔をまじまじ見るなり、眉間に皺を寄せ、「んー?」と唸ったりと、不可解な行動を取り始めた。



「A、泣いたの? おめめ赤いよ?」



思わぬ発言に「えっ」と固い声が漏れる。
「本当か?」というアズくんや入間くんの問いかけに、クララは大袈裟に「ほら! まっかっか!」と私を指さす。




「ちょ、ちょっとクララやめて。大丈夫だから」
「なんかあった? 悩みごと?」
「何もないよ。映画見て泣いただけだから」

「夜遅くに映画を見るのは控えておけ」
「はーい。ところで、入間くんたちは何しに行くの?」

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設定タグ:魔入間 , mirm , オペラ   
作品ジャンル:恋愛
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ペグ(プロフ) - あまねさん» あまねさん、コメントありがとうございます!ご期待に添えるよう、精進します!·͜· ꕤ︎︎ (5月10日 16時) (レス) id: a660ffe1a2 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 好きですぅぅ (5月9日 9時) (レス) @page45 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ペグ(プロフ) - めぇちゃりおる.⁠。⁠*⁠♡さん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます!多忙期により更新が不安定ですが、暖かい目で見守ってください₍ᐢ‥ᐢ₎ ♡ (2月15日 15時) (レス) id: a660ffe1a2 (このIDを非表示/違反報告)
めぇちゃりおる.⁠。⁠*⁠♡ - この作品読んだ瞬間お気に入りになりました!!更新も楽しみにしてます! (2月15日 14時) (レス) @page26 id: 094e17a662 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ペグ | 作成日時:2024年1月30日 22時

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