悪かったな出来ないんだよ ページ35
その後、色々と思いつく限りの方法を試してみたが、これといった突破口は見つからなかった。
そうこうしているうちに日も暮れてきてしまい、夕食の時間になってしまっあので室内に戻ることになった。
お日さま園は食事は基本的に自分たちで作るらしく、そこには瞳子さんがサポートして入ってくださるそうだが、食事の用意は年長者の役目だそうだ。
アタシも当然参加させていただいたのだが、そこで問題は発生した。
どうやらアタシは料理が下手くそだったようだ。
それもそのはず。何せアタシは料理をしたことないのだから。
αの頃は料理人がいたし、それより前は覚えていないが確実に料理はしていない。
「あー…向こうでチビ達と食器並べてもらえる？」
「すごく申し訳ない」
何とも不揃いな形の野菜を背に、おちび達と食器並べに専念する。
「Aねーちゃんだせー」
「サッカーは上手いのに、お料理は出来ないの？」
「あう、じゃぱにーずちるどれんあーびたー…」
思わず英語で机に突っ伏す。
おちび達は不思議そうな顔をしている。
「今の英語？」
「そうだよー…」
「すげー！他には何か喋れる!?」
「主要な言語なら…」
世界中で試合をする上で、現地語を喋れるのはもはや必須項目である。
例に漏れず、というかメンバーの中でも取材やインタビューに応じる頻度が高かったアタシは基本的にどこ国の言語もぺらぺらである。
特にロシア語と英語ね。
日本語は普通かな。
日本語も大して理解できていないであろうおちび達に(言い過ぎ)あれ喋ってこれ喋ってとリクエストに言われるがまま応じていると、いい匂いが充満し始めた。
「お、完成してんじゃん」
ひょこっと顔を出すと、カレーを煮込んでいた砂木沼君がこっちを向く。
エプロンが似合っているのがめちゃくちゃ面白い。
「ちび達を連れてきてくれるか？」
「おっけーかもーん！」
おちび達はお利口にしながら自分のお皿を持って列を作る。
砂木沼君がよそってくれるのを見ながらアタシはまた外に向かった。
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むめい(プロフ) - シナモンさん» ありがとうございます！私も書いていて楽しい回でした！ (2月16日 20時) (
レス) id: 080d3d10ab (このIDを非表示/違反報告)
シナモン(プロフ) - 壮行会のところめっちゃおもしろかったです!続きを楽しみに待っています!がんばってください。 (1月16日 19時) (レス) @page27 id: 52a06b9707 (このIDを非表示/違反報告)
むめい(プロフ) - 歌姫さん» ありがとうございます！ちょっと行き詰まってたので励みになります！ (11月21日 22時) (レス) id: 080d3d10ab (このIDを非表示/違反報告)
歌姫 - いつも楽しみに読んでます。これからも頑張ってください (11月13日 23時) (レス) id: 0734f30b1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むめい | 作成日時：2023年10月26日 23時
