まあこうなるよね ページ33
怒涛の歓迎を終え、部屋に通された。
アタシは八神玲奈ちゃんの部屋でお世話になることになった。
クールな表情が印象的な美人さんだった。
「よろしくね、八神さん」
「玲奈でいいわ」
「おっけー、よろしく玲奈ちゃん」
基本的に一部屋を二人で使用するらしく、玲奈ちゃんは運良く(？)一人だったため、白羽の矢が立ったようだ。
その割には生活感があるのはおそらく玲奈ちゃんは掃除が苦手なタイプだからだろう。(濡れ衣)
玲奈ちゃんもサッカー部らしく、盛り上がる話題といえばもっぱらサッカーだ。
「へー、スペースペンギンなんて技あるんだ」
「体への負担が大きいからまだ実用化出来ないけどね」
「…サッカーしたい」
「あら奇遇」
サッカーの話をしているうちに、サッカーがしたくなってしまった。
どうやら玲奈ちゃんもそうだったようで、二人でジャージに着替えてボールと共に外に向かう。
外に向かう途中、ばったりと基山君達に遭遇した。
やはりサッカー部が考えることは一緒なのか、私達を誘おうと向かっていたらしい。
「よっしゃ、ゲームしよ！」
「人数足りないわよ」
何とゲームをするには人数が足りなかったので、団子サッカー。
…だったはずなんだけど。
「よっしゃあ！『アトミックフレア』！」
「『ドリルスマッシャー』！」
「見事に練習になったね」
段々熱が入ってきてしまい、気づいたらお互い技をばんばん打ち合う本気のサッカーになっていた。
そんな事を考えながらボールを追うと、ちょうどカット出来そうな位置取りだった。
「『紫電一閃』！もーらいっ」
「あっ！世崎テメー！」
「ぼーっとしてるヒロト君が悪い！」
ぎゃーぎゃー言いながらゴールまで走る。
ヒロト君と並走しながらゴールに辿り着く。
よしっ、ちょっと試してみるか。
「『コメットショット』！」
「『ワームホール』！どうした、いつものスピードがないぞ！」
「ちょっと色々試してるのー！」
砂木沼君が腑に落ちないような顔で聞いてくる。
新技開発に向けて、力の込め具合を変えたりと色々試しているのだがどうも上手くいかない。
やっぱり筋力が足りないのかなぁ。
ボールへ走りながら考えた。
「それで、世崎さん争奪戦に勝った感想は？」
「控えめに言って最高ね」
「同じ部屋の奴追い出したんだってよイカれてるだろ」
「少し移動してもらっただけよ」
「それを追い出したって言うんだよ馬鹿野郎」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 71人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
むめい(プロフ) - シナモンさん» ありがとうございます！私も書いていて楽しい回でした！ (2月16日 20時) (
レス) id: 080d3d10ab (このIDを非表示/違反報告)
シナモン(プロフ) - 壮行会のところめっちゃおもしろかったです!続きを楽しみに待っています!がんばってください。 (1月16日 19時) (レス) @page27 id: 52a06b9707 (このIDを非表示/違反報告)
むめい(プロフ) - 歌姫さん» ありがとうございます！ちょっと行き詰まってたので励みになります！ (11月21日 22時) (レス) id: 080d3d10ab (このIDを非表示/違反報告)
歌姫 - いつも楽しみに読んでます。これからも頑張ってください (11月13日 23時) (レス) id: 0734f30b1c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：むめい | 作成日時：2023年10月26日 23時
