名探偵(笑) ページ4
その心配は爆速で現実になり、朝から一星…そして何故か稲森君の姿が見えず、しかも連絡がつかない。
外は雨が降っていて、雷の音も聞こえてくる。
「それにしてもあの二人、どこに行っちゃったんでゴス？」
「ずっと連絡もないなんておかしいな」
「何にもないといいんだけど」
心配していると、氷浦君が気取って話し始めた。
「これは事件だ」
また探偵モード氷浦だろうか。
「何か不足の事態があったとしか思えない」
「でしょうね」
「必ず解いてやるさ。ばあちゃんの名にかけて！」
「何なのこの氷浦君」
部屋を探したり外に出たりしているうちに手がかりらしきものを発見した。
「カッパだ。この滝にいるのかな？」
「カッパっていうのは想像上の生物で、実際はいないんだよ」
「カッパって…日本の妖怪だよね。アタシ知ってる」
皆で好き勝手言っていると、茂みからガサガサと音がなる。
茂みからは稲森君と一星が出てきた。
何故かちょっと汚れているけど、怪我はなさそうに見える。
いや稲森君足引きずってるね!?
一星は申し訳無さそうに頭を下げる。
「本当に申し訳ありませんでした！皆さんにご迷惑を…」
途端、剛陣君が一星の胸ぐらを掴み上げ、そのまま地面へと叩きつけた。
あまりの理不尽に全員唖然としている。
「申し訳とか、ご迷惑とか言ってんじゃねぇよ！」
剛陣君は強い口調で一星に言う。
「お前はもう俺達の仲間なんだよ！」
「え…」
「こういう時は黙ってがーっと抱き合うのがチームなんじゃねぇのかよ！！」
一星は胸を突かれたような顔になり、差し伸べられた手を掴む。
「珍しく、剛陣先輩の言うとおりだ」
「ん？」
「何も遠慮することはない。今までのことも全部引っ括めて俺達は同じ目標を目指す“仲間”になったんだ」
万作君に続き、皆が口々に一星に話しかける。
「皆…ありがとう…！」
その言葉に、一星は心の底から嬉しそうな顔をして答えた。
「だから抱き合いやがれー！！」
剛陣君に一星は、汗臭いですよ！と笑っていた。
あとカッパは本当にいたらしい。
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むめい(プロフ) - シナモンさん» ありがとうございます！私も書いていて楽しい回でした！ (2月16日 20時) (
レス) id: 080d3d10ab (このIDを非表示/違反報告)
シナモン(プロフ) - 壮行会のところめっちゃおもしろかったです!続きを楽しみに待っています!がんばってください。 (1月16日 19時) (レス) @page27 id: 52a06b9707 (このIDを非表示/違反報告)
むめい(プロフ) - 歌姫さん» ありがとうございます！ちょっと行き詰まってたので励みになります！ (11月21日 22時) (レス) id: 080d3d10ab (このIDを非表示/違反報告)
歌姫 - いつも楽しみに読んでます。これからも頑張ってください (11月13日 23時) (レス) id: 0734f30b1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むめい | 作成日時：2023年10月26日 23時
