された側 ページ1
「さて！次は中国戦です！世界にいけるかはこの試合にかかっていますよ！」
中国とは勝ち点が同じらしく、本当に最後の直接対決に持ち込んだらしい。
監督は緊張感ゼロである。
しかし、今まで無名の中国がここまで邁進しているのは少々不思議である。
「世界にいけるのはどちらか一方！勝つしかありませんよぉ！！」
監督がアタシ達に言うと、さっきから姿がなかった子文君が大きなリュックを背負ってミーティングルームに入ってきた。
子文君はリュックを下ろして監督の横に立つ。
「皆さん、お世話になりました」
「え？」
「アタシ達お世話された側じゃない？」
「そういう意味じゃねぇよ」
灰崎君に怒られていると監督が衝撃の一言を。
「子文君は、のっぴきならない家庭の事情で代表キャンプを離れることになりました」
あまりにいきなりすぎて、全員驚きを隠せない。
「今まで一緒にやってきたのに…」
「残念でゴス…」
寂しそうな稲森君や岩戸君に、子文君は励ますように
「最後までお付き合いできないのは残念ですが、皆さんは素晴らしいサッカープレーヤーです。きっと良い結果をのこせるはずです！」
と、励ましてくれた。
皆がジーンとなる中、氷浦君が怪訝そうに口を開いた。
「再起不能にしてやるんじゃなかったっけ？」
「あ？」
その言葉に子文君がビクッと震える。
何か隠していることでもあったのだろうか。
「子文君、あれだけのサッカーテクを持つ君がここを離れるということは、代表の面倒を見る以上に重要な要件が出来たということかな？」
氷浦君の言う言葉が、いまいちぴんとこない。
そこそこの期間一緒にいたけど、そんなにサッカーが上手いことを見せる機会はあっただろうか。
「確かに君はその姿では大したサッカーテクは見せていない。だけど、君は別の姿で俺達を圧倒した。一人で五人を相手にして」
稲森君は分かったようだが、アタシはどうにも分からない。
うんうん唸っていると、氷浦君は探偵のようにビシッと子文君を指差した。
「そう、俺達を苦しめたサッカープレーヤー…」
＿＿＿無敵ヶ原富士丸だ！！！
静まり返るミーティングルーム。
…えっ、むーちゃん？？？
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むめい(プロフ) - シナモンさん» ありがとうございます！私も書いていて楽しい回でした！ (2月16日 20時) (
レス) id: 080d3d10ab (このIDを非表示/違反報告)
シナモン(プロフ) - 壮行会のところめっちゃおもしろかったです!続きを楽しみに待っています!がんばってください。 (1月16日 19時) (レス) @page27 id: 52a06b9707 (このIDを非表示/違反報告)
むめい(プロフ) - 歌姫さん» ありがとうございます！ちょっと行き詰まってたので励みになります！ (11月21日 22時) (レス) id: 080d3d10ab (このIDを非表示/違反報告)
歌姫 - いつも楽しみに読んでます。これからも頑張ってください (11月13日 23時) (レス) id: 0734f30b1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むめい | 作成日時：2023年10月26日 23時
