289:大学三年 ページ41
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大学三年、春。
いつもの法学部コンビはいない。二人とも休学した。
突然の連絡だったから驚いたが、とうとう兵役に行ってしまうらしい。
テテ先輩はここの大学の院に進み、ソクジン先輩とナムジュナはそのまま一つ学年が上がった。
私もドンイ研究室に入った。
ジミン先輩は就職した。バイオテクノロジー系の技術職に就いたらしい。
ユンギ先輩はあの時言っていたオファーを受けて、渡米した。
そしてホビオッパも、もう韓国にいない。
一年で五人もいなくなった。
最後に九人で集まったのは、去年のイシクラゲパーティーだった。
私とソクジン先輩の二人で、ユンギ先輩の送別会だけはした。
他の人たちがそれぞれの送別会をどうしたかは知らない。
私とオッパは、あれ以来他人同然だった。どうしたら良いか分からなかった。
JN「寂しくなったね」
『三人ですしね』
NJ「ボムギュヒョンたちが居ないって事は、月曜日も三人ってことですもんね」
『ナムジュナ、トゥシク研究室のバイト一緒にしない?』
NJ「僕そういうのは備品を壊しちゃいますって」
『トゥシク先生は怒んないよ』
NJ「そういう問題じゃないです」
ソクジン先輩は四年生に上がって研究室バイトを辞めた。学業に専念するためだ。
今一人、新しい子が入ってきて、もう一人は募集中だ。
JN「Aさんパワハラしないよー」
NJ「それに僕、今年の後期から休学しようと思ってます」
JN「そうなんだ。まあ早いうちが良いからね」
『それじゃあ今年の勧誘も頑張らなくちゃね』
JN「俺もできる限り一二年の授業に顔を出してみるよ」
『ありがとうございます』
上手いこと一年生が入ってくれるとも限らないし、来年は私が最高学年になる。
その時にナムジュナは居ないのか。
TH「お〜ジメジメしてるね〜、流石粘菌研究会!新入生取り逃がしちゃうよ〜」
JN「テヒョン先輩ずっと居てくださいよ」
NJ「隣なんですから」
TH「え〜去年までの所属人数が多かっただけだって。歴代こんなもんでしょ」
結局この年は誰も入らないまま、ナムジュナだけ休学してしまった。
そうして突入した最終学年。
ソクジン先輩もテテ先輩も院にいるが、粘菌研究会の実働が、私だけになってしまった。来年の後期になればナムジュナが戻ってくるし、存続は大丈夫だって言ってくれたけれど、戻った彼を一人にさせてしまうのは申し訳ない。
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あさなさな(プロフ) - pumpkinさん» たくさん読んでいただきありがとうございます!色んなホソクさんを楽しんでいただけたらと思います。なんとなく似てしまうのはご愛嬌笑 (9月11日 18時) (レス) id: 182cc2cbf3 (このIDを非表示/違反報告)
pumpkin(プロフ) - 本当にあさなさなさんの世界のホビ素敵すぎます。全作品読ませてもらってます。癒しの時間をいただいてます。素敵な作品をたくさんありがとうございます!! (9月8日 11時) (レス) @page50 id: 3dc2269bbe (このIDを非表示/違反報告)
あさなさな(プロフ) - 鹿さん» 長いのにありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!こちらはもっと山あり谷ありですね笑 (8月10日 17時) (レス) id: 182cc2cbf3 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - うわあ三日で頑張って全部読みました!最高ですね!こんなにリアルで切なさを描いた小説初めて読んだ気がします。 (8月10日 3時) (レス) @page50 id: 6f7661d487 (このIDを非表示/違反報告)
あさなさな(プロフ) - フネ55さん» 楽しくて悩ましい大学生活を描きたかったので、嬉しいです!微々たる供給ですが、楽しみにしてくださってありがとうございます! (7月23日 19時) (レス) id: 4d4d65fc30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あさなさな | 作成日時:2023年5月31日 17時