そんなふうに、見ないでほしい 6【HS】【TH】

271:ルリホコリ ページ23

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HS「A？どうしたの？」




『ルリホコリ…』




HS「え、うそ！」




『これルリホコリですよね！』




振り返ってその枝を見せる。




HS「わぁ！ほんとだ！ルリホコリ！！子実体」




『こんなところで会えるなんて！凄いです！』




HS「可愛い、綺麗、つれて帰ろう」




『これ、どうします？』




HS「ふっふーん、いつでも採集できるように、一通り持ち歩いてますよ」




『本当ですか？！』




ホビオッパの意識の高さでルリホコリを採集できた。
写真も撮って、粘菌研究会のグループに報告と共に貼り付ける。




『めちゃくちゃ嬉しいです』




HS「ずっと言ってたもんね」




『なんか、脈速いし、熱くなってきました』




オッパが私の頬を触る。




HS「ほんとだ、ほっぺ熱い」




『ふふっ』




HS「お手柄だったね。よくあそこで雪を見つけたね」




『オッパこそ、採集のセット持ってきてくれてたおかげで、連れて帰れます』




グループにもルリホコリの写真へリアクションが続々来て、オッパと二人で自慢げなスタンプを送る。



宿に戻ると、部屋の隅に衝立を見つけた。
衝立トークする？ってふざけて、その日は手を繋いで眠った。

次の日は人気のご飯屋さんに入って、お昼を食べてから帰路に着く。



ささやかだったけれど、充実して楽しいドライブ旅行だった。







そして残りの冬休み。
ルリホコリの標本をつくって研究会のメンバーで眺めたり、めんどくさがるユンギ先輩をバイト終わりにB222に連れて行ったりして、すぐに大学は入学式を迎えた。



















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bg「サラッと二年生だね」




th「そんなもんでしょ」




bg「もうすぐ新入生のオリエンテーションがあるね」




『ボムギュも勧誘大変だね』




bg「僕、粘菌研究会の勧誘しようかな」




『なんでよ』




bg「だって週一はみんなでご飯食べたいじゃん。新入生にも顔売っとかないと」




th「部員の見込みはある？」




『私が三年生に上がるくらいまでに、一人入ってくれれば良いかな〜って感じ。今年の秋学期までに見つけられたらなお良し』




th「何の話してんの？俺は新歓の話をしてんだけど」




『新歓の話ですけど？日陰サークルに喧嘩売ってる？』




th「ごめん、俺の法曹研究会は百人弱所属してるから…」




『別にいいもん』


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