261:みんなで ページ13
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みんなを見送って、ホビオッパと二人で部屋に残る。
『一気に静かになりますね』
HS「そうだね」
『眠そうです』
HS「ん、眠い。Aは?」
『ふぁあ…ごめんなさい』
欠伸で返事をしてしまった。
オッパはゆるっと口角を上げて、ポンポンと私の頭を撫でた。
HS「ちょっと寝ようか」
夜通し楽しすぎたけれど、気が抜けると瞼が重くなってきた。
部屋着に着替えて、二人でベッドに潜り込む。ホビオッパに抱き寄せられて、その胸の中に収まる。
HS「テヒョンイと話せた?」
『話せ、ました』
HS「あのね、テヒョンイが「俺、Aと話したい。ホソガに不利益になることは絶対にないから。いい?」って、お皿持って行ったんだよね」
私たちの間に生じた何かは、きっと完全にはなくならない。
上手に知らんぷりするしかないんだ。お互いに。
『思ってた事、全部じゃないけど言えました』
HS「そっか。
…おやすみ、A」
『おやすみなさい』
みんなで、少しでも長く居れたら良いな。
ーーーーーーーーーーーー
HS「ねぇ冬休みの内にさ、どっかドライブ行かない?」
それはある日の勉強の合間にされた提案だった。
『行きたいです!』
HS「どうせならお泊りで。あんまり豪華な旅にはできないと思いますが」
『嬉しいです。夏休みに免許取ったきりのペーパーですけど、交代で運転できるように頑張ります』
HS「それくらいならまだペーパーじゃないでしょ」
『そういえばホビオッパもあまり運転しませんよね』
HS「サークルでレンタカー借りて遠出する時くらいだね。数か月おきくらい?それでも案外運転できるもんだよ」
『はぁ〜ドキドキです』
私の言葉にシャープペンをクルッと回して顎に当てながら、口を尖らせる。
HS「別に全部俺が運転して良いんだけどなぁ」
『甘やかさないでください、私も運転したいです』
HS「どんな運転なんだろ」
『普通ですよ』
予定を決めるために、スマホのスケジュールアプリを開く。
バイトとオッパの誕生日しか表示されていない寂しい画面。
いつでもウェルカムだ。
横から顔を寄せて、スマホをのぞかれる。
HS「スカスカ!未来があるね〜何でもできる」
『寂しいね、で良いんですよ』
HS「拗ねないでよ。でも俺が一、二年の頃は、テヒョンイとヒョンとばっかり遊んでたな」
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あさなさな(プロフ) - pumpkinさん» たくさん読んでいただきありがとうございます!色んなホソクさんを楽しんでいただけたらと思います。なんとなく似てしまうのはご愛嬌笑 (9月11日 18時) (レス) id: 182cc2cbf3 (このIDを非表示/違反報告)
pumpkin(プロフ) - 本当にあさなさなさんの世界のホビ素敵すぎます。全作品読ませてもらってます。癒しの時間をいただいてます。素敵な作品をたくさんありがとうございます!! (9月8日 11時) (レス) @page50 id: 3dc2269bbe (このIDを非表示/違反報告)
あさなさな(プロフ) - 鹿さん» 長いのにありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!こちらはもっと山あり谷ありですね笑 (8月10日 17時) (レス) id: 182cc2cbf3 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - うわあ三日で頑張って全部読みました!最高ですね!こんなにリアルで切なさを描いた小説初めて読んだ気がします。 (8月10日 3時) (レス) @page50 id: 6f7661d487 (このIDを非表示/違反報告)
あさなさな(プロフ) - フネ55さん» 楽しくて悩ましい大学生活を描きたかったので、嬉しいです!微々たる供給ですが、楽しみにしてくださってありがとうございます! (7月23日 19時) (レス) id: 4d4d65fc30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あさなさな | 作成日時:2023年5月31日 17時