ハニー＊バター＊スイート 4【HS】

157:レセプションパーティー ページ8

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『明世学園グループ…』




これ、うちの高校だよね。
ホソク先輩のお父さんの学校法人。

レセプションパーティー…みたいなのかな？

入口は開かれているから、陰からこっそり覗いてみる。



意外と私と同じか、少し上くらいの女の人も多くて、煌びやかな空気に圧倒される。
大きな笑い声が生まれてそちらを見たら、スーツを着たおじさま方が集まって談笑していた。

あ、理事長…

あいさつ文の横に乗せられた写真とか、入学式でしか見た事ないけど、ホソク先輩に似た雰囲気を持つ顔立ちだからすぐに分かった。




「こんなとこにいた」




後ろでソクジンくんの声がして、驚いて振り返る。




『あ、ごめん。戻る場所分からなくなっちゃって』




「なかなか戻ってこないから探してたんだけど。…これ、うちの学校のやつ？」




『多分…そうだと思う。理事長だよね』




「へぇ、こういうのドラマとかでしか見た事ない」




『何のパーティーだろうね』




「定期的に関係者集めてするんじゃないの？」




2人でついつい会場内の様子を観察してしまう。

すると、理事長…ホソク先輩のお父さんが周囲の人に軽く頭を下げて、秘書みたいな人と一緒にこちらの扉の方に歩き出した。




「わ、どうする？挨拶しとく？」




『え、なんて？明世高校1年生で、生徒会に入ってますって？』




「変か。やっぱビュッフェ会場戻る？」




『今急いで立ち去ったら、逆に怪しまれるかも』




「怪しまれるって、スパイなの？」




『私にスパイは無理だってば』




妙な焦りからトンチンカンな会話を繰り広げていたら、「ん？」と疑問符のついた声がした。

側に居た男性にすかさず「ビュッフェに来てる子たち？」と尋ねられる。




「はい。広くて迷ってしまって…」




「それなら左側に沿って行ったら会場だと思うよ」




「ありがとうございます」




ソクジンくんと一緒にペコリと頭を下げて案内された方に歩き出そうとしたら、もう一度声を掛けられる。
けれど今度は理事長に。




「もしかして君たち、明世高校の生徒じゃないか？」




まさかの問いかけに顔を見合わせて、「そうです」と頷く。




「やっぱりそうだった。生徒会の子たちだよね。この前は体育祭お疲れ様」




初めて話したけれど、かなり柔和な雰囲気でにこやか。
私たちの顔が分かるなんて本当にびっくりだ。どれくらい把握しているんだろう。


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