ねぇ、誰か私を見て。2

第53話 ページ8

僕が固まってると、彼は慌てだした

彼は僕が卵焼きを不味いと思ったのか
お茶をくれようとしてくれた

けど、僕はそれを制止し、美味しいと彼に
伝えた

だが彼は、美味しくないから固まってたんじゃないかと聞いてきた

それは、違う！

決して不味いからという理由で固まったのではない


彼に「あーん」と言ってくれるとは思ってなかったと言いたいが、それを口にするのが
恥ずかしい

だが、この事を言わなければ彼に伝えなければ、彼はずっと誤解したままだと思う

意を決して僕は言った

流石に面と向かって言うのは恥ずかしかったので、俯きながら言った

だが、彼は『フロイドにもしたはず』と
言ってきた

彼は自分がしたことを覚えていなかった

フロイドにした事と僕にした事の差が
分かっていなかった

だから、僕は説明をした

自分の時とフロイドの時との差を

そしたら、彼は少しずつ思い出したのか
恥ずかしいと言っていた

僕も顔が熱かったが、なんとか冷静に戻ることか出来た

僕はフロイドと一緒のことをしたけれど、
彼がしたことはフロイドにはしてなく、
僕だけにしてくれたことでとても嬉しかった

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