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『え･･･？』
挙げ句、これでもかとばかりに深い溜息をつかれた。
「なんか･･････萎えたわ」
『えぇ！？す、すみません、私、浮かれ過ぎてましたか？あの、あまりに嬉しかったので、すみません･･･！』
大倉さんは己の前髪をグシャグシャと雑に掻くと、そのまま天を仰ぎながら2度目の溜息をつく。
そして、再び私へじっとりとした視線を向けて、しばらく不貞腐れたように黙っていた。
もしかして、もう嫌われてしまったのだろうか？
せっかく友達として仲良くなれるチャンスがやってきたと思ったのに･･･。
すると大倉さんが、フッと息を吐いて、困ったような笑みを浮かべた。
「ごめん、そんな顔をせんといて。Aのせいにすんのも変な話やから」
『そ、そうですか･･･？』
「おん」
気にするなと言われているのは理解できるが、本当に気にしなくても良い案件だったのだろうか。
少し寂しそうに口元に笑みを残した彼を見て、私の心中がソワソワと落ち着かなくなる。
しかし、これ以上踏み込んだ事を聞く勇気もなくて、私はなんとなしに手元のビールに口をつけた。
「あ、そうや」
すると、再び声を上げたのは大倉さんだった。
「もう"友達"なんやし、これからは大倉さんって呼び方とその敬語もなしやで？」
『え？』
驚いて彼の方を見やれば、もうそこには、いつものようなイタズラな笑みが戻っていた。
「当たり前やん。その堅苦しい話し方じゃいつまで経っても仲良くなれなそうやし」
『そ、そうでしょうか？』
「そうやろ」
いきなりそんな事を言われると、喋るだけでも変に緊張してしまいそうだ。
それに、大倉さんと呼ぶのが駄目なのだとしたら、他にどう呼べば良いのか･･･。
いや、待って。
それをこの人に聞くのにも、既に敬語を取り払わなければならないのだろうか？
こんな簡単な事にも、逐一苦労している自分に気付き、我ながら呆れてしまいそうだった。
『え、えっと･･･じゃあ、なんて呼んだら良いでしょ･･･かな？』
「プッ･･･自分、急に日本語ヘタになってもうてるやん」
『だって･･･！慣れてない･･･から･･･！』
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匿名希望 - 更新ありがとうございます！めちゃくちゃ好きです！ (2022年10月11日 1時) (
レス) @page27 id: cc9a8b8ec1 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 更新ありがとうございます！続きがたのしみです◎ (2022年4月5日 4時) (レス) @page4 id: d8f1726f33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めめこ | 作成日時：2022年4月3日 17時
