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ほぼ無意識に言ってしまっている部分はあるものの、少しでも判別ができるようにしたいところだ。
でなければ、近いうちに私の額に穴が空いてしまうかもしれない。
真剣な表情で大倉さんをジッと見つめ、その回答を待つ。
しかし彼は、鳩が豆鉄砲でも食らったような表情を見せると、すぐに吹き出して大声で笑いだした。
「アッハハハハ！！ちょっと待ってや、何でそこそんな真剣に聞くん？アハハハ･･･！」
『･･････』
どうして自分がこんなに笑われているのか理解ができず、私はオロオロとするしかなかった。
そして、散々腹を抱えて笑っていた大倉さんが、目尻に涙を溜めながら何度か深呼吸をする。
「はぁ〜、しんど･･･。お腹むっちゃ痛いわ･･･」
『私、そんなに変な事言ってましたか･･･？』
「言ってるて。自覚ないん？」
自覚がないから聞いたのだが、しかし下手に何かを言おうものなら、またデコピンを食らうような気がして、私は何も言えぬまま口をすぼめる。
「まあ、判断基準はその時の俺の気分やからな。ないわ」
『え･･･』
それでは一体、どう気を付けて発言をしたら良いのだろうか。
大倉さんに何をしても謝らない、という訳にもいかないだろうし、結果額に穴が空く道を選ぶしかないのか･･･。
「───フッ、なんちゅう顔してんねん」
『え───わわっ･･･！』
向かいでクスクスと大倉さんが笑うのが聞こえると同時に、頭の上に大きな手が載せられる。
そしてその直後には、犬でも撫で回すみたいに髪の毛をグシャグシャにされてしまった。
『何するんですかぁ･･･』
すっかりからかい相手にされてしまったようだ。
ボサボサになった髪の毛を整えながら、私は前髪の隙間から恨めしく大倉さんを覗く。
するとそこには、綺麗に微笑む彼の顔があり、初めて見るその表情に、私はつい見入ってしまっていた。
「よし、じゃあ案内してや」
『へ？』
しかしそれも束の間。
今度は手首をガッチリと掴まれる。
「へ？やないて。ベンチ取りに行くから、どこにあるんか案内してや？」
ほら早く、と更に手を引っ張られ、すっかり私の心と体は彼に振り回されていた。
出会った頃と比べれば、少しは私に心を開いてくれての言動だとわかるが、中々に体力と心が削られるものだ。
───けれど、不思議と嫌ではない。
彼の大きく温かい手に引かれながら、私は陽だまりの中でそんな事をぼんやりと考えていた。
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めめこ(プロフ) - 匿名さん» 癒やしだなんて･･･！こちらこそ、ありがとうございます！ (2022年4月3日 8時) (
レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 夜な夜な作品読ませていただいています、日々の癒やしです、ありがとうございます！ (2022年3月30日 2時) (レス) @page45 id: d8f1726f33 (このIDを非表示/違反報告)
めめこ(プロフ) - みーこさん» まさにうちキュンに影響された作品です(笑)引き続き応援よろしくお願いします！ (2022年2月21日 22時) (レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - うちキュンですね♡何か本当に頭の中にこのストーリーの映像が浮かびます(^^)応援しております！ (2022年2月20日 23時) (レス) @page24 id: bdc8ba7bac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めめこ | 作成日時：2022年2月11日 20時
