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青い空の中を、白い雲がゆったりと流れていく。
先日、東京にも梅雨入りの発表が出されたばかりだったが、それが嘘かのように気持ちの良い天気だ。
「Aー！おるー？」
下のフロアの掃除機をかけ終わった所で、上の階から大倉さんに呼ばれた。
何かあったのだろうかと、急いで螺旋階段を登っていくと、そこにはいくつかの観葉植物が並べられていた。
そして、その植物達に紛れて、屈み込む彼の背中を見つける。
『はい、どうしましたか？』
「なあ、この観葉植物さ、全部下のサンルームに置いてもええ？」
『え？』
「今まで窓辺に並べとったんやけど、やっぱり光量足りひんかったっぽくて」
葉の表面をチェックしながら、大倉さんがぼやくように言った。
『それは構わないですけど、それならサンルームより、このままバルコニーに出した方が良さそうじゃないですか？』
私は陽当り抜群のバルコニーを指差して、大倉さんの背中にそう声を掛けた。
しかし、振り向いた大倉さんの目が怪訝そうに細められたのを見て、私は慌てて指を下げた。
『･･････すみません』
何か気に障ったらしい。
そして、どっこらせと大倉さんが立ち上がり、私の目の前までやって来る。
特に何を言われるでもなければ、表情の変化すらなかった。
すると、彼の指先がすっとこちらへ伸びてきて、私の前髪を真ん中から左右へと分けていく。
額を時折かすめていくその指先に、不覚にもドキドキとしてしまった。
それを覚られたくなくて、私はぎこちない動きで顔をうつむかせる。
しかし、すぐに彼に顎をすくい取られと、そのまま上を向かされた。
私よりもずっと高い位置にある彼の目線と、半ば強制的に交わる。
『あの･･･───』
そして、大倉さんの大きな手のひらが、一瞬視界を遮っていくと同時に、額にバチンッという衝撃が走っていった。
『痛ッ･････！？』
突然の痛みと出来事に、私の思考が一旦停止する。
『な、な･･･！？』
「ハハハ！今の顔めっちゃオモロかってんけど！」
私はデコピンをされた額を押さえながら、涙目ながらに目の前の男を見上げる。
しかし大倉さんは、変わらずケラケラと笑うだけだった。
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めめこ(プロフ) - 匿名さん» 癒やしだなんて･･･！こちらこそ、ありがとうございます！ (2022年4月3日 8時) (
レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 夜な夜な作品読ませていただいています、日々の癒やしです、ありがとうございます！ (2022年3月30日 2時) (レス) @page45 id: d8f1726f33 (このIDを非表示/違反報告)
めめこ(プロフ) - みーこさん» まさにうちキュンに影響された作品です(笑)引き続き応援よろしくお願いします！ (2022年2月21日 22時) (レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - うちキュンですね♡何か本当に頭の中にこのストーリーの映像が浮かびます(^^)応援しております！ (2022年2月20日 23時) (レス) @page24 id: bdc8ba7bac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めめこ | 作成日時：2022年2月11日 20時
