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その姿が、丸山さんには居た堪れないものに見えたのか、どこか切なげに目を細められる。
そして彼は短く息を吐くと、先程とは打って変わり、明るい表情で言葉を発した。
「あ、なあなあ、冷蔵庫に入ってたプリンって食べてもええの？」
『え？ええ、どうぞ。会社の貰い物で良ければですが･･･』
「ほんなら、ありがたく頂きます！お夕飯の後で、一緒に食べようや」
『え、私もですか？』
「おん。何？何か不満なん？もっとイケメン相手の方が良いってか！」
口を尖らせ、わざと拗ねた様な表情を見せる丸山さんに、自然と私の頬がほころんでいくのがわかる。
『いえ、そんな！滅相もないです･･･！』
「フフ、冗談やて」
それからすぐに、丸山さんはクシャッと笑った。
この人の、こういう小さな優しさに、私の俯きがちな心が救われていく。
そしてそれと同時に、胸の奥で時々うずく名も知れぬ熱い感覚に、恐怖も覚えた───。
＊＊＊
───眠れない。
枕元に置いていたスマホを手に取り、ロック画面上で時刻を確認すると、深夜の2時を回ったところだった。
『はぁー･･･』
私は溜息と共に、数時間前の光景を脳内で反復する。
丸山さんと夕食の片付けをし、プリンを食べ、彼の記憶にも残らないような些細な会話をし、明日に備え床に就く。
なんてことない日常の一コマ。
けれど、自分でも笑ってしまうのだが、自身にとっては余程楽しい時間だったらしい。
高揚して眠れないのだ。
誰かとあんなふうに、温かで楽しい時間を共有するのは久しぶりだった。
このルームシェア生活も、当初はどうなるやらと不安しかなかったが、丸山さんが居てくれて良かった。
そう安堵した時、自分の口角が無意識に上がっている事に気付き、ひとり恥ずかしくなる。
水でも飲んで頬の火照りを冷まそう･･･。
私はベッドを抜け出すと、そのままキッチンへと向かった。
『あれ･･･？』
すると、こんな深夜にも関わらず、リビングの明かりが点いていた。
消し忘れてしまったのだろうか。
私はそっとドアを開け、室内を確認する。
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めめこ(プロフ) - 匿名さん» 癒やしだなんて･･･！こちらこそ、ありがとうございます！ (2022年4月3日 8時) (
レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 夜な夜な作品読ませていただいています、日々の癒やしです、ありがとうございます！ (2022年3月30日 2時) (レス) @page45 id: d8f1726f33 (このIDを非表示/違反報告)
めめこ(プロフ) - みーこさん» まさにうちキュンに影響された作品です(笑)引き続き応援よろしくお願いします！ (2022年2月21日 22時) (レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - うちキュンですね♡何か本当に頭の中にこのストーリーの映像が浮かびます(^^)応援しております！ (2022年2月20日 23時) (レス) @page24 id: bdc8ba7bac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めめこ | 作成日時：2022年2月11日 20時
