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大阪出張から帰ってきたら、どういう訳か、私の家に"王子様"と"悪魔"がいた───。
べっこりと凹んだ重たいキャリーケースを引きずりながら、疲労困ぱいの状態でマンションの扉を開けると、そこには見覚えのある男性が2人。
私達は互いに無言で目を見開き、この状況を全く理解できずにいた。
だって、普通に生きていて、こんな状況に陥る事などあるだろうか。
そもそも、何故この2人は私の部屋に入れたのか。
鍵を掛け忘れた？
いや、そもそもこのマンションは全部屋オートロックでカードキーの仕様だから、そんな単純なミスではないはずだ･･･。
ますます訳がわからなくなり、私の思考はあっという間に減速していく。
そして、一人で住むには随分と広い造りの玄関にポツンと佇みながら、呆気に取られていた私は、目の前の光景を傍観する事しかできなかった。
「───あ、もしもし？ちょっと今すぐ来てもらっていいですか？聞いてた話とだいぶ違う上に、なんか･･･女の人入ってきたんですけど」
すると、2人のうち背の高い男性の方が、何やらどこかへ電話をかけ始めた。
そして、私の頭の天辺から爪先までを、どこか軽蔑するような眼差しでなぞると、その男性は不機嫌そうに電話を切った。
やはり、この人はあの時の"悪魔"に違いないだろう。
今はキャップを目深に被っていて見えづらいものの、その超人級に整った目鼻立ちや背格好には見覚えがあった。
そして、もう一方の男性も。
切れ長だが少しタレ気味の優しい目元に、口元のホクロが印象的で、苦笑交じりに私へ小さく会釈をしたこの人を私は知っていた。
きっと、先日私を助けてくれた"王子様"に違いない。
片や最悪、片や最高な運命の再会に、私は複雑な感情を抱いていた。
＊＊＊
「───え！？いや、住んでらっしゃるんなら、ちゃんと弊社に報告頂かないと困りますよぉ！物件掲載下げなきゃだし、なんなら今回の件は費用だってお客様からもう頂いちゃって･･････返金すればいいだろなんて、そんな簡単な話じゃないんですよ･･･！」
リビングをウロウロとしながら電話で話しているのは、このマンションの管理を任せている会社の人だ。
スーツをきっちりと着こなしたいかにも神経質そうなこの男性は、あの悪魔に呼び出され、つい先程顔面を蒼白にしながらここへやって来た。
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めめこ(プロフ) - 匿名さん» 癒やしだなんて･･･！こちらこそ、ありがとうございます！ (2022年4月3日 8時) (
レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 夜な夜な作品読ませていただいています、日々の癒やしです、ありがとうございます！ (2022年3月30日 2時) (レス) @page45 id: d8f1726f33 (このIDを非表示/違反報告)
めめこ(プロフ) - みーこさん» まさにうちキュンに影響された作品です(笑)引き続き応援よろしくお願いします！ (2022年2月21日 22時) (レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - うちキュンですね♡何か本当に頭の中にこのストーリーの映像が浮かびます(^^)応援しております！ (2022年2月20日 23時) (レス) @page24 id: bdc8ba7bac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めめこ | 作成日時：2022年2月11日 20時
