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丸山さんの口からさらりと飛び出た予想外の言葉に、一気に顔の熱が上がる。
丸山さんが発した"可愛い"に、他意など無い事くらいはわかっている。
動物や子供を可愛いと言うのと同じだ。
それでも、こんな時どんな言葉を返し、どうやって心を落ち着かせたら良いのかを、私は知らない。
体中を流れていく脈が大きく波打つみたいに、全身を甘く痺れさせる。
すると丸山さんの指先が、トントンと私の肩を軽く叩いた。
『っ･･･！？』
ビクリと肩を震わせながらそちらを見やると、前のめりになって「あーん」と口を開ける丸山さんがいた。
しかし、その姿を前に暫く固まる私を察してか、苦笑を滲ませながら丸山さんが口を開いた。
「俺も味見しないと、テレビで感想言われへんからさ。一口もらってもいいですか？」
まるでさっきまでの空気が嘘のように、今度は可愛らしい上目遣いを向けられた。
なんだか、この人にとても翻弄されている気がする。心臓がいくつあっても足りない･･･。
『･･･そう、ですよね。じゃあ、新しいスプーン持ってきますね』
「ええよ別に。洗い物増えるやろ？」
席を立とうと、スプーンを置こうとした時だった。
男らしい筋張った彼の手が私の手首を掴み、そのままスプーンの先を口に含んでいく。
「うん！めっちゃ美味しい！」
嬉しそうに感想を言う彼の声が、少し遠くに聞こえた。
顔に血が上ったせいだろうか。
耳の奥がジンジンとする。
触れられた所が、熱い───。
「───うわ〜、セクハラの現場見てもうたわ」
『っ！？』
すると突如、第三者の声が割って入った。
思考が上手く働かない中そちらへ視線を向けると、大倉さんが螺旋階段を降りてくる姿が見えた。
「こら大倉！人聞きの悪い事言いなや！セクハラちゃうで！」
一方の丸山さんは、私の手首を掴んだままそう言うと、操り人形でも扱うように、私の手で大倉さんの方を差していた。
「いや、セクハラかどうか決めるんはマルやなくて、そっちやし」
しかし大倉さんは冷静に言葉を返すと、今度は私へと視線を向ける。
「ハッ、確かに･･･！ごめんAちゃん！今のってセクハラやった･･･！？」
すると、大倉さんの言葉を受けた丸山さんが、慌てて私から手を離して、申し訳無さそうな表情を浮かべる。
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めめこ(プロフ) - 匿名さん» 癒やしだなんて･･･！こちらこそ、ありがとうございます！ (2022年4月3日 8時) (
レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 夜な夜な作品読ませていただいています、日々の癒やしです、ありがとうございます！ (2022年3月30日 2時) (レス) @page45 id: d8f1726f33 (このIDを非表示/違反報告)
めめこ(プロフ) - みーこさん» まさにうちキュンに影響された作品です(笑)引き続き応援よろしくお願いします！ (2022年2月21日 22時) (レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - うちキュンですね♡何か本当に頭の中にこのストーリーの映像が浮かびます(^^)応援しております！ (2022年2月20日 23時) (レス) @page24 id: bdc8ba7bac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めめこ | 作成日時：2022年2月11日 20時
