誰の子だって愛しい子 (ページ30)

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Part1 ページ30

ユキ「ママおはよぉ！！」

朝から天使が目の前に。

『ユキおはよう。』

ユキ「パパもおはよぉ！！」

マレ「ん、もう朝か。」

横には顔面国宝が居る。

『よし。朝ごはんの準備しよっかな。
ユキも手伝ってくれる？』

ユキ「もちろん！」

『ふふ、ありがとう。』

マレウスがユキのパパと私の夫になって、2年が経った。
ユキは6歳になり、やんちゃも少し収まった気がする。

マレウスと私は相変わらず仲良しで、よくリリアに冷やかされている。

『はい。朝ごはんだよ。』

ユキ「フレンチトーストだ！」

『ユキ、昨日食べたがってたもんね。』

ユキ「うん！」

マレ「そうだ。今度、__のガーゴイルを見に行かないか？」

『マレウスが行きたいなら私も行く。』

ユキ「ママ達が行くなら僕も行く！」

『じゃあ今度、マレウスが空いてる日。
3人で行こっか。』

ユキ「うん！

……あ！そうだ！ママにお願いがあるの！」

『なぁに？』

ユキがお願いなんて珍しいな。
お菓子をねだることも無いし、おもちゃをねだることも無い。
叶えられる願いなら叶えてあげたいな。

ユキ「妹か弟が欲しい！」

『え！？どうして急に？』

飲んでいたコーヒーを吹き出すところだった。
隣のマレウスも少しびっくりしている。

ユキ「あのね、セベクから聞いたの！
セベクは兄弟と仲がいいんだって！
僕もね、遊べる仲間が欲しい！」

『それは、エレメンタリースクールに入ってからの
お友達じゃだめなの？』

ユキ「うん！妹か弟だったらきっともっと楽しい！」

『うーん…あのね、ユキ。赤ちゃんって大変なの。
朝から晩まで泣いてたりして寝れなかったり、
ユキのおもちゃ横取りされちゃうかもしれない。
それに、パパとママもシルバーもセベクもリリアも
赤ちゃんに付きっきりになって、
ユキが構って欲しい時に構ってあげられないかもしれないんだよ？』

ユキ「僕、それは寂しいけど赤ちゃんのためなら頑張れるよ！
だって、きっと僕が赤ちゃんだった時も大変だったんでしょ？」

『じゃあ分かった。
私、コウノトリさんにお願いしておくね。
ユキが良い子にしてたら赤ちゃんをママのお腹に運んできてくださいって。

ユキが良い子で、お兄ちゃんに相応しくなったら、
連れて来てくれるよ。きっと。』

ユキ「ほんと？」

『うん！ちゃんとお兄さんらしく、良い子にしてるんだよ？』

ユキ「うん！」

そして、私とユキは指切りげんまんをした。