誰の子だって愛しい子 (ページ17)

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Part15 ページ17

ｼﾞｭー
フライパンの上でスクランブルエッグが
ぷくぷくと気泡を出しながら焼かれている。

これは今日の朝ごはん。

『セベク、手伝いありがと！
もうご飯出来るからユキとシルバー起こしてきて？』

セベ「はいっ！！A様の頼みなら今すぐ！！」

『ふふ、相変わらず元気だね～』

セベクは階段を登り、二度寝をしているユキと、
ユキを起こしに行った際に眠ったシルバーの元へ行った。
そして、降りてきたかと思うと、ほぼ寝ているユキを抱え、半分寝ているシルバーを引き連れてきた。

『セベク助かるよ。ありがと。シルバーとユキはおはよう！』

ユキ「ママ…おはよう～…」

『おはよ！よく眠れた？』

ユキ「うん…ねむれたよぉ…」

『半分寝てるねぇ(笑)
ほら、ご飯食べるよ～』

ユキ「やったぁ…朝ごはぁん…」

『ふふ、かわい。』

私はそう言って微笑んだ。

此処は茨の谷にある、人里離れた一軒家。
マレウス曰く、私が城に戻る事を拒むのは予想していて、
自分もすぐに立ち寄れて、シルバーやセベクの休息場所にもなれるような一軒家を探していたらしい。

いつ、私と子供が帰ってきてもいいように。

私が居ない間、マレウスは何かの感情がぽっかり無くなったようだったとリリアは言う。
マレウスは血を吐くような努力で私を探した。
そして、やっとの事で私達を見つけた。
でも、子供と私が2人で笑っていた時、マレウスもリリアも1度躊躇したと言っていた。

あまりにも幸せそうだったから。

自分達がその幸せを壊してしまうんじゃないかと。

ユキ「ごちそうさまでした！」

『はーい。』

でもね、リリア、マレウス。

セベ「ユキ！ちゃんと食べた物は片付けろ！！」

ユキ「でも僕、お片付けの仕方分かんない。」

シル「ユキ、来い。片付け方を教える。」

私、茨の谷に居る貴方達に会いたかったんだ。

ユキ「ママー！！お片付けできたよ！！偉い！？」

『うん！偉い偉い！』

だから、迎えに来てくれて、嬉しかったよ。

ユキ「ママ大好きー！！」

『ふふ、ママもユキ大好きー！！』

ありがとう。