【GIOGIO】Pisello odoroso【5部】 (ページ29)

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Story26 ページ29

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楽しみにしていたからか、早めに空港についてしまう自分に笑ってしまう。

とりあえず、ジョルノに到着したことは伝えておこうと端末で連絡をとっていれば、

不意に声をかけられた。

『今日は"ジョジョ"は一緒じゃないんだな』

『誰か待ってるのか？』

「今日もお疲れ様です、うん、今日はお客さんが来るから迎えにきたの」

『Aが来るなんて相当な上客だな』

『馬鹿、Aにそんな隔てなんてないっつーの』

「ところで、どう？変わりない？奥さんは元気？」

『ああ、この辺の環境整備については問題ないよ』

『うちのも元気すぎて困るくらいだ、今度ブルスケッタでもどうだって言ってたな。良かったら寄ってやってくれ』

「もちろん、奥さんのブルスケッタは絶品だもん。作り方教えてもらおうかな」

「そういえば、これ探してたチョコレート、この前売ってたから買っておいた」

『おお！！助かるよ！！』

『ところで、A。いつになったら"ジョジョ"と身、固めるんだー？』

そんなやりとりをしていれば、不意に視線があったあの"日本人"は間違いなく彼らだと確信する。

"以前"の経験からの条件反射なのか、目が合えば慌てて目をそらし、

もう一方の連れの男の子の手をひき、逆方面へと歩いていく。

「その話しはまた今度ね」

とくすりと笑って見せれば、チョコレートを渡し、ふたりの後を追いかけるのだった。

目が合えば、反射的に関わらないようにしようって感じる。

なんだか前にもこんなことがあったような。

『おい、康一、どうしたんだよ、いきなり』

『いいから早く！なんか嫌な予感がするんだ、ああいうことをしているのはギャングの可能性が…ん？』

そういえば、僕たちそのギャングに会いにきてるんだっけ？

『つーかよ、さっきのすげぇ美人じゃなかったか？』

『もう仗助くん！少しは緊張感持ってよ！！』

なんてやりとりをしていれば「もしかして喧嘩？」と声をかけられ

慌てて振り返る。

振り返れば先ほどの女性が前に立っているのだから、さすがに驚かずにはいられなかった。

「タクシー探しで喧嘩になっているんなら、これからアルバイトで帰るだけだから安くしておくよ？」

やっぱり、なんだか既視感(デジャブ)なんだけど

あれ…確か前にもここで。