Story22 ページ25
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お互いに仕事を終え、本部を出たころにはすっかりと暗くなっていた。
ネアポリスの街並みは、夜でもにぎわっており、
あちらこちらでリストランテの灯が楽し気に灯っている。
そんな街並みを抜けるふたりは「少し遠回りをして帰りませんか」という
ジョルノのお誘いを機に、ほんの少しのお忍びデートをしていた。
『夜だと、人の顔の見え方って変わりますよね』
「殺人鬼とかもだから夜に外にでるのかな」
『ああ…いや、そういう話しがしたいわけじゃあないんだけど』
どこか抜けたそんな彼女にペースを乱されることはいつものことで、
もはや彼にとってはよくある日常と化してきているのだが、
本部でこういった姿を見せると初見の人間は変わって目を丸くする。
それもそのはず、普段の彼は隙もみせず、年齢相応とはいえない落ち着きをみせた
有能なトップであるからだ。
『そういえばAにいい知らせがあるよ』
「なんだろう…っ、！おいしいティラミスのお店が見つかったとか？！」
『ふふ、はずれ』
「んー…、全然思い至らない。答え教えて！」
『どうしようかな』
｢……わかった、おいしいdolceだ！｣
『なんでそんなに思考が食べ物に犯せれるんですか…まあそれもそうなんだけど、別件だよ』
｢じゃあとにかく帰ろう！dolceいただきながら話しはゆっくりと。ワイン買ってく？｣
そんな瞳を輝かせた彼女を目にすれば、
呆れ笑うジョルノ。
だが、こうして共に笑っていられることがどんなに幸せなことか彼はわかっているから、、
決して不満を感じることは無い…はずである。
『そうですね…それと、』
｢それと？｣
『お説教コースですよ』
｢え？｣
呆気にとられていれば、先にワインの専門店へと消えていくジョルノ。
怒られることは思い返せば数々思い当たることはあるのだが
いざ口に出して言われとほんの少しの覚悟の準備が必要になるというか。
まぁつまりは、彼にはやはりどこか凄みがあるということだ。
2人で試飲をし、お気に入りのひとつを選べば
帰路につく。
買ってきたものを着々と冷蔵庫にいれていけば
シンプルな中身に、ため息をつくA。
｢ちゃんとご飯たべてた？｣
『死なない程度には。それに、家にはほとんど帰ってきてなかったから』
｢そんな
『誰が原因だと思ってる？』
｢ごめんなさい(震え声)｣
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作者名：松雪 | 作成日時：2019年6月13日 17時
