【GIOGIO】Pisello odoroso【5部】 (ページ13)

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Story10 ページ13

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その頃、パッショーネでは、

仕事を無事終え、ジョルノ、フーゴ、ポルナレフの3人は、

亀(ココ・ジャンボ)の中に集い、ワインを嗜んでいた。

『そんなに心配か？』

『顔色があまりよくない』

2人から心配されれば、思ったより顔にでてしまっていたのかと

内心反省するジョルノであった。

『そうですね、このなんの根拠もない不安…それがなんだか心地が悪くて』

『彼女が遠征にでるのは初めてではないのだろう？』

『ジョルノの覚える不安がなにかはわからないけど、ミスタもついてる。』

『それに君の彼女はそう簡単にはいかないと思うけど』

『フーゴを黙らせるんだから、彼女もなかなかに頭の回転がいいんじゃあないか？』

『いいや！Aにまだ負ける気はありませんよ、ポルナレフさん』

そんな彼女がいない環境でもこうして、名前があがるのだから、

彼女はパッショーネにとって、かけがえのない存在となったのだろう。

『ところで、ジョルノ。そんなに大切ならばなぜ危険な仕事に就かせる？』

『この界隈で危険が伴わないものなどないが、まだホテルやリストランテの運営の方が安全ではないか？』

『ははっ、そんなことしたら怒りだしそうだ』

ポルナレフの疑問に、彼女の反応を思わず想像してしまい、

笑ってしまえば｢そんなにおかしい疑問だったか？｣と首を傾げるポルナレフ。

そんな彼に『いいえ』と微笑むジョルノは、

言葉を紡ぐ。

『確かに囲ってしまえば僕も安心ですし、心のどこかでそれを願っているのかもしれない』

『だけど、彼女の自由奔放さは周囲に良い影響を与える』

『もちろん僕もそんな彼女が好きです』

『彼女とならこの組織を良い方向に変えられるかもしれない…だから、そうしないだけ』

彼女のことを話せばワインを傾け、一息つくジョルノ。

そんな彼をフーゴは半分呆れながら見据えていた。

『途中から惚気けになってないか？』

『(というより、一瞬とんでもないことを言っていたがそこには誰も突っ込まないのだろうか)』

気の所為ですよ、とにこりと笑えば、

思わず呆れてしまうポルナレフ。

『幸せそうでなによりだ』

『ええ。幸せ者です、本当に』

明日帰ったら、なにか美味しいDolceを

ご馳走してあげよう、と内心彼女の無事を祈る

ジョルノであった。