The Story of Us (ページ11)

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「は？何あんた、もしかしてジスくんのことが好きなの？」

「あははっ、ウケる！あんたみたいな地味な子、相手にされないから諦めた方がいいわよ」

ここで泣いたら、終わりだ

泣くな、泣くな、こんな人たちのせいで泣くなんて、悔しすぎる

「君たちみたいな子の方が、誰にも相手にされないから大丈夫だよ」

後ろから聞こえた優しい声に振り返ると、ニッコリ微笑むジスがいた

なんで、ここに？

「ジ、ジスくん...違うの、これは」

「僕のこと、言いふらしてもいいけど、ここの広場はみんなが使うところだから、陰口なら誰も使わない旧校舎の汚いトイレで言いなよ」

彼女たちにそう言い放ったジスは、私の手を引いて外へ連れ出した

私は、なんとか泣き顔を見られたくなくて、ずっと俯いたまま

「大丈夫？A」

「...うん」

「顔上げて？」

私の顔を覗いたジスと一瞬目が合って、溜まっていたものが一気に溢れ出た

私の涙は垂直にポタポタと落ちて、コンクリートにシミを作る

「もう大丈夫だよ、ありがとうね」

私を抱きしめてポンポンと背中を叩くジスは、ありがとうと言った

「ううっ、ジス...」

「...ねぇ、A」

「な、に...っ」

「僕と付き合って」

その日から1年

昔から涙脆い私は、映画やドラマ、漫画を見てよく泣いているところをジスに見られ

その度に嬉しそうにするジスに、疑問に思っていることを聞いてみた

「ねぇ、ジスはなんで私が泣いている時、そんなに嬉しそうなの」

「それはね、Aの泣き顔が大好きだからだよ」

そう言ったジスの顔は怖いくらいいつもと同じだった

「何それ、ちょっと引くわ～」

そんなことを言ってもニコニコしているジスは、本当に何を考えているのかわからない

だけど、知ってるよ

本当にジスが私を大事にしてくれていること

昨日だって、私の体調があまり良くないのを知って、急いで薬局に行ってくれたよね

私の泣いた顔が好きだというなら

貴方のために涙を流すよ