検索窓
今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:214,771 hit

6 ページ9

「エンジニアって何をするんだ?」


訓練が終わったあと、小南達のトリガーメンテナンスをしているところに空閑くんが来た。どうやら、エンジニアに興味があるらしい。


「ふむ、それは私も気になっていた」


宙に浮く小さなトリオン兵が空閑くんの後ろから現れた。どうやら、このトリオン兵が迅さんの言っていたレプリカ先生らしい。


『興味津々だね。基本的にやるのはトリガーの開発やメンテナンス、A級隊員のトリガーをカスタマイズすることかな』


他にも遠征艇を造ったり、近界(ネイバーフッド)から持ち帰った未知のトリガーを解析したり、日夜忙しいのがエンジニアだ。


「ほほう、ボーダーのエンジニアは優秀な人が多いんだな」

『防衛隊員のために、安心して戦えるようにしようってみんな張り切っているからね』

「粟倉はその中でも戦闘員もやっていると迅が言っていた。本部でも重宝されているのではないか?」


レプリカ先生の言葉にSEのおかげだと返すと、空閑くんが何かを思い出したように口を開いた。


「そうだ、あわくら先輩のSEのことも聞きたかったんだ」

『ああ、脳の超活性化だよ。反応速度が上がってあらゆるものの動きを捉えることができるんだ。あとは、思考速度も上がって、一瞬であれこれ考えたりできるよ。使いすぎると換装を解いた途端に眠ってしまうから、長期戦には不向きかな』


一応これらは任意で発動できるのだが、普段からトリオンが脳に作用しているらしく、記憶力が良かったり、脳を休めるために人より多くの睡眠時間を必要とする。


便利なことばかりではなくても、私はこれに何度も助けられた。テストにも困らないし、要領よく物事を進められる。


「貴重なSEだな。その力があるからこそ、戦闘員とエンジニアを両立できるのか」

「ふむ、任務もあって忙しいのに、おれたちの訓練を見てていいのか?」

『はは、迅さんの頼みだからっていうのもあるけど、やっぱり君達が面白いからかな』


私の答えに不思議そうにする空閑くん。自覚はないらしい。


「おれたちっておもしろいの?」

『うん。目が離せなくて、興味が尽きなくて、これからが楽しみでね』


やはり理解できないようで、空閑くんは更に不思議そうに首をかしげた。

7→←5



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (379 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1095人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

海道蓮(プロフ) - 紅羽さん» ご指摘とコメントありがとうございます!楽しみにしていただけて何よりです(´∀`)これからもこの作品をよろしくお願いします! (2022年7月22日 0時) (レス) id: abb6677f28 (このIDを非表示/違反報告)
紅羽(プロフ) - 初めまして。防衛任務からの2、3話ほど、古寺が小寺になっていましたよ!気になってしまったので指摘させていただきました。お話とても面白かったです!次の更新を楽しみにしています! (2022年7月20日 22時) (レス) id: 9cf5eca61b (このIDを非表示/違反報告)
海道蓮(プロフ) - ななちさん» コメントありがとうございます!返信が遅くなってごめんなさい!やっと現実の方が落ち着いたので、どんどん更新したいと思います!これからもこの作品をよろしくお願いします! (2021年2月27日 2時) (レス) id: 3f508cdd1a (このIDを非表示/違反報告)
ななち(プロフ) - 思わず一気読みするぐらいすごく面白かったです。主人公ちゃんの性格も好きだし、台本読みでもなく文も読みやすい。丁寧な描写で読んでいて引き込まれました。これからも更新頑張ってください (2021年2月16日 0時) (レス) id: e6a7dee876 (このIDを非表示/違反報告)
海道蓮(プロフ) - 碧さん» ありがとうございます!!なるべくたくさん更新できるように頑張りますので、これからもこの作品をよろしくお願いします! (2021年1月24日 7時) (レス) id: 3f508cdd1a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:海道蓮 | 作成日時:2021年1月10日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。