104話 ページ26
夢主side
あの後は、中王区の構成員に追いかけられる……ということはなく
無事に家まで帰って来た。
A『……………。』
左馬刻「おい、大丈夫か。」
ぼけっとしていると声をかけられた。
A『いや……帰ってきたんだなぁって。』
まだ、実感がない。
A『本当に帰ってきたん…ですよね。』
左馬刻「じゃあ、今目の前にいる男は誰だ?」
ぼやけていたピントが合って、左馬刻さんの姿がはっきりと見えた。
A『目の前には左馬刻さんが居ます。』
A『そっか、帰って来れたんだ……良かった…っ。』
酷く安心して涙が溢れてきた。
A『もしかしたら二度と帰って来れないんじゃないかって……思っててっ…それでっ…』
泣いてるせいで息が詰まり言葉が途切れ途切れになる。
左馬刻さんは私の背中にそっと手を回すと優しく引き寄せた。
左馬刻「どこに行ったとしても必ず連れ戻すから安心しろ。」
と頭を撫でながら言う左馬刻さん。
とても穏やかで優しくて、少しだけ切ないけど落ち着く声だった。
_ごめんね、私はまだ帰れないの。
あぁ、こういう所もそっくりなんだ。
溢れて止まらなかった涙はもう止まっていた。
左馬刻「おかえり、A。」
A『!…ただいま戻りました。』
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牡丹(プロフ) - 翠さん» 有難うございます!!嬉しいです!! (2020年12月24日 20時) (レス) id: 5b332bde6e (このIDを非表示/違反報告)
牡丹(プロフ) - #観音坂ゆるさん» わぁ!嬉しいです!有難うございます! (2020年12月24日 20時) (レス) id: 5b332bde6e (このIDを非表示/違反報告)
翠 - 感動しました!こんなにすてきな話読んだことないです!ありがとうございます! (2020年12月24日 17時) (レス) id: 18f22e93db (このIDを非表示/違反報告)
#観音坂ゆる - 最後めっちゃ泣きました…!感動しました面白かったです! (2020年12月24日 17時) (レス) id: 0aef25035e (このIDを非表示/違反報告)
牡丹猫(プロフ) - グランさん» ありがと〜。グランくんの作品楽しみにしてるね。更新頑張れ〜。 (2020年10月12日 19時) (レス) id: 5b332bde6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:牡丹 | 作成日時:2020年8月25日 20時