夢主が我々だと仲良く？するそうです (ページ20)

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恋心ｸﾞﾙ視点ページ20

やっぱりコネシマが話していた奴はAだった。

Aは何故か記憶を覚えていた。

今までアイツはどんなに辛い思いをしてきたのだろう。

この思いをするのは俺だけでいいのに。
アイツが辛い思いをする必要は無いのに

そんな思いが反面、俺は嬉しかった。

前世、密かにAに恋心を抱いていた身だ。
全く変わらない性格に口調。
目の色などは違うが、可愛さは変わらない。

自分の気持ちを伝えるのが苦手で、いつも空回りをしては俺に
『どうすればええかな〜』
等と聞いてきたものだ。

そんな所も全て愛おしく見えて仕方がなかった。

『あ〜また書類サボっとるな～』
『また、コネシマと喧嘩してもーた。』
『後で一緒にお茶会しよーや!!』

彼女のお陰で笑顔が絶えなかった。
Aが向けるフニャリとした笑顔も、
悪戯っぽく笑う姿も……

また、あの笑顔を向けて欲しい。
一緒に過ごして欲しい。
そう思ってしまうのはワガママだろうか。
彼女を殺したこの手で、彼女を幸せにしたいと思うのはいけないだろうか？

そんな彼の気持ちを彼女は知る由もない