殺し屋と解体屋の日常【Diner】

桜餅。 ページ50

澪side


『はい？？』


ボ｢ちゃんと聞いてたのか？｣


『いや、全く？』



ス｢懇親会が開かれるんだろ？｣



と言ってもさっきの電話の話だ



ボ｢…ああ、そこでディーバを開けなくちゃなら無くなった｣


『あらあら、あの蜜柑おじさん豪勢にやるじゃん』


ボ｢コフィだ…ちゃんと呼べ、一様オーナーだ｣


私のオーナーでは無いと言えばボンベロはまた呆れたように紫煙を吐く


ウェイトレスは今眠っている



あのディーバを隠したウェイトレスは何かとスキンやボンベロに手を焼かせているみたいだ



『ウェイトレス殺しちゃえばいいのに』


ボ｢あの壜が割れたら困る｣


『随分慎重だこりゃ』



あの壜が割れたらここもボンベロもお釈迦だ


そう思うと、あのウェイトレスにさらに腹が立ってくる


『あのウェイトレス殺そう』


ボ｢だからな！殺したいのは山々だが｣


ス｢…それは解決した話だろ｣


『スキンが何かしてくれるの？』




スキンの話によれば、彼女はスキンによって買われたらしい


オーナーもそれを認めている




『へぇ…そうなの…物好きだね』

ス｢彼女は…なんだか繋がりを感じるんだ｣


『ふーん』


さっき柊に気持ちを伝えたやつとは思えない言動に私は少しイラついた



何故、あの子にばっかり構う…？



『そろそろ誰かが動くだろうね』


ボ｢…勘か？｣


『無礼図も動こうとしてるから、柊を呼んだんでしょ


スキン用心しておいた方がいい



私が1番安全か』




どこにも所属していない私はこの話は殆ど関係ない


このままコフィが統治してもいいだろうし


奇人ではあるがまだまともなマテバでもいい



マリアは抗争が耐えなくなりそうだけれど




無礼図よりはマシだ…



無礼図になったらここで安泰に過ごすことは難しいかもしれない



『ボンも気をつけなよ…ヘマしたら』



パチンと指を鳴らした私はボンベロを見た


それは恐れと覚悟を持った表情だった



ボ｢ウェイトレスをみて来る｣

『…私も行く』


ス｢行く｣


隣の大部屋に足を踏み入れる



ソファのところでスヤスヤと眠るウェイトレス




今までここに来たウェイトレスの中では可愛いしまともだ





よく働いている



『起きないね…』


ボン｢あと2分くらいだ｣



時計をみたボンベロはポケットから葉巻を取り出し、炎で炙った


その炎がゆらゆらと私たちを照らす



＿＿＿＿＿
お話いっぱいになりましたね…いよいよ続編

この小説の続きへ→←苺チーズタルト

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す