翼人戦記 SEASON1 忘れじの記憶 (ページ27)

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λ国ページ27

kn side

少し歩くと、λ国が見えた。

『まだ歩ける？もう少しで城に着くけれど。』

kn｢大丈夫や！｣

女は俺に声をかけながら歩いて行く。

kn｢そう言えば、名前聞いとらんかったわ。お前、名前何て言うん？｣

『人に名を尋ねる時は、まず自分から名乗るのが常識でしょう？』

女に名前を聞くとそう返された。確かに、俺は名乗っていない。

kn｢それはすまんかったわ。俺はコネシマ。ソイツはショッピって言うんや。よろしく頼むわ。｣

俺が簡単に自己紹介を済ませると、女は口を開いた。

『コネシマにショッピ。いい名ね。』

女は俺らの名前を褒めてくれた。

kn｢お前の名前は何て言うんや？俺らは名乗ったで！｣

そう言うと、女はゆっくりとこちらを振り返った。

『お生憎様ね。私は本名も素顔も晒さない主義なの。それでも良ければ教えるけれど？』

女はそう言った。

kn｢名前、言いたくないんか？｣

『人に自分の個人情報を伝えるなんて、そんなのリスクが高すぎるもの。だから私は本名も素顔も晒さない。』

ご最もだ。じゃあ俺らは馬鹿って事やな。うん。

kn｢じゃあ周りからは何て呼ばれてるんや？｣

『部下からは『殲滅卿様』他卿からは『長』と呼ばれているわ。』

kn｢『殲滅卿』？何やそれ。｣

『私の二つ名よ。話せば長くなる事だから、彼が目覚めたら話してあげるわ。』

女はそう言うと、また前を向き、歩き出した。