悲劇 ページ24
kn side
次の日、俺らは戦地を駆け回っていた。自らの身を返り血で真っ赤に染めながら。
kn｢ショッピ！まだいけるか！？｣
syp｢大分キツいっすよ！どんだけ倒しても湧いてきます！｣
勝てるだろうと踏んでいたλ国との対戦。いつの間にか俺らの隊は俺とショッピの2人だけになってしまっていた。挙句の果てには、敵兵に囲まれており、斬っても斬っても湧いてくる。
kn｢このままや無理や！ショッピ！増援頼めるか！？｣
syp｢無理っすよ！こんな状況じゃ通信も繋がりません！それに、他の隊もほぼ全滅しかけてます！｣
辺りを見ると、近くで仲間の悲鳴が上がっていた。
kn｢クソっ！どうにかならへんのか･･･！｣
syp｢！？先輩、危ない！｣
完全な油断だった。少し気を抜いた隙に敵兵の撃った銃弾が俺目掛けて飛んでくる。衝撃と痛みに備え、目を固く閉じる。が、予想していたものは来なかった。目を開くと、そこには俺の目の前に立つショッピの姿があった。
kn｢ショッピ！！｣
後ろに倒れてくるショッピを受け止め、傷を確認する。
kn｢は？嘘やろ、ショッピ！目ぇ開けんかい！｣
ショッピは腹から血を流していた。急いで止血をするが、ショッピは目を固く閉じたまま俺の声に反応しない。血は未だに止まらず、時間だけが過ぎていく。
kn｢クソっ！ショッピ！大丈夫や！俺が何とかしたるからな！やから、絶対死ぬなよ！｣
声をかけ続けるが、やはり反応は返ってこない。敵兵も、すぐそこまで来ていた。
｢その男と2人、仲良く地獄へ落としてやる。｣
kn｢･･･クソっ！｣
敵兵は手に持っていた剣を大きく振りかざし、俺らへと降ろす。俺はもう駄目かと思った。やけど、剣先が俺らに触れる寸前、何処かから声がした。
『その剣を今すぐに降ろしなさい。』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：＊ | 作成日時：2020年9月8日 8時
