翼人戦記 SEASON1 忘れじの記憶 (ページ15)

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静かなる双子の兄ページ15

syp side

｢続いては、『凝然卿、静かなるアストルム』です。彼は先程お話した『提撕卿』の双子の兄です。｣

写真には、金色の髪に青い目を持つ少年が写っていた。確かに目元とか顔のパーツとか、先程の少女と似ている。

｢彼は『提撕卿』と同じく、『五大卿』の中でも最年少、14歳です。『凝然卿』と呼ばれる由縁は、彼はどんな事にも決して動じず、常に不動であるからです。そして、冷静に敵の動きを分析し、的確な指示を出すことが出来ます。｣

syp｢本当に、こんなに小さな子供まで軍人にするなんて、狂ってますね。｣

｢えぇ、この国はとても、とても狂っています。｣

俺の呟きに反応した男性は、どこか寂しそうに、眉を下げながらそう言った。

syp｢す、すいません、そんな顔させるつもりで言ったわけじゃないんすけど！｣

俺が必死で弁解すると、男性は少し微笑みながら｢大丈夫ですよ。｣と言ってくれた。やっぱり良い人だ。

｢それでは、次のお話をしますか。｣