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阪神との強化試合。大谷のバッティングに圧倒されている自分のチーム陣を横目に如月はストレッチをしていた。同じチームだからと言って手を抜くつもりはない。


そんな如月の元に近本が足を運んだ。チラチラと視線は感じていたが、用があるならさっさとこれば良いのに。決してそんな事を言わず顔を上げれば、浮かない様子で如月を見つめていた。




「………何か用ですかぁ」

近本「大丈夫なん?」

「さぁ〜どうでしょうか」

近本「……あのなA。俺ら皆心配してんねんで」

「どうしてですか」



とぼけたようなその言葉に、近本は膝をついて如月の額をピンと指で弾いた。動きを止めて近本を見る如月の顔はまさに不満と言いたげだ。



近本「初めてのWBCで緊張しない奴なんかおるか」

「してませんよ、俺は」


近本の左腕を掴んで自身の心臓部分に当てさせる。近本は大層驚いた表情をしていた。


「すっごい阿呆面ですねぇ」

近本「……A、お前…」

「………なんですかその顔」

近本「…いや、こうしてAから俺に触れてくれるの、初めてやなぁって」

「!」



バッと手を放し如月はストレッチの続きをする。完全に無意識にやっていた行動に、如月は自分自身が腹立たしくて堪らなかった。



近本「可愛いとこあるやん、A」

「さっさと自分のベンチに戻ってくださいチカさん」

近本「分かった分かった。……手、抜くなよ」

「__誰に言ってるんですか」






試合で手を抜いた事なんか一遍もねぇよ、そう呟いた如月を見て近本は立ち上がる。どうやら杞憂だったようだ。自分を見ようとしない如月を見つめて近本は踵を返した。






森下「Aさんどうでしたか?」

近本「ん?大丈夫、いつも通りだったわ」

森下「流石だなぁAさん…」

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キョンシー(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (12月19日 8時) (レス) @page3 id: 84d2022181 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:http  
作成日時:2023年12月18日 18時

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